短編2
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前世①

前世って本当にあるのかな?

テレビや雑誌で見て内心興味はあったが催眠術や洗脳、あるいは自己暗示のたぐいで十分にやらせの可能性も考えられる。

そんな私の一面をよく知る友達が前世を教えてくれる人を探してくれました。

嬉しかった。友人に感謝してせっかく調べてもらったんだ。一度は経験してみたかったので仕事の休みに予約をしました。

当日赴くとベッドに横になりテレビで見た催眠術のような語りかける方法で前世への旅へ導きます。

まさにうたた寝して夢を見てる感覚で映像を見ます。

しかし夢とはっきり違うのは前世指導者の声がホールにいるかのように響いて心地良く聞こえます。

『あなたは今どこにいますか?』

『何か見えますか?』といった誘導に従っていく。

まず私が見えてきたのは海の見えるアパートに住んでいます。

煎れたばかりのコーヒーの香ばしさを感じコップを口元に運ぼうと見上げた正面に据えられたスタンドミラーには白のYシャツを着て髪はパーマの癖毛がある男性の姿が。

歳は二十代半ばといった印象です。

外国人を期待していたのですが日本人でした。どうやらこの人物が前世の私だとわかった。

部屋の中は画材道具に囲まれている。

スケッチの材料を準備すると外へ出かける。

麦わら帽子をかぶり下駄を履いて海岸へ歩みを進める。

海岸へつくと絵を描き始めた。なんだか現実の自分よりも前世の男を羨ましく素敵だと感じた。

しばらくすると女性が声をかけてきた。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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