短編2
  • 表示切替
  • 使い方

夜間アルバイト

私が20歳の時に体験した話です。

当時、私はとあるスーパーで正社員として働いていました。

正社員の勤務時間は19時迄でしたが、営業時間は21時迄であった為、誰か1人が残業で残る決まりでした。

その日の夜間は、夜間店長・男性アルバイト1名・女性アルバイト5名と私の計8名でした。

閉店5分前に、閉店時間をお知らせするテープを流し、21時に店内を確認し、お客様が居なければレジ担当者がレジ精算して、事務所に持ってくる。

その間に、夜間店長と男性バイトで入口を閉め、冷蔵ケース・冷凍ケースにカーテンを掛けて事務所にくる。

レジ担当の女性バイトは、レジのお金を事務所に持ってきて私に預け、私はそれを金庫にしまい厳重に金庫と事務所にカギを掛けて、女の子のバイトが着替えて戻って来るのを待ってました。

まず、女の子が3人降りてきました。

女の子達「お疲れさまでした~」

私「は~い。お疲れさま!気をつけてね!」

そして5分後…

2人の女の子が降りてきました。

私「お疲れさま。ちょっと聞くけど、もう上に誰も居ないよね?」

自分でも変なこと聞いたな~…と思いました。それもそうです。

男性2人はすでに外…

残ってたのは、その2人だけのはずです…

しかし、女の子2人から帰ってきた言葉は意外にも…

「まだ居ましたよ!」

その言葉に自分の耳を疑った…

居るわけ無い…

女の子2人は、不思議そうな顔で私を見ている。

私「ちょっと待ってくれ……ふぅー

君達が降りてくる前、3人降りてきてる。

今日は女の子5人だよな?」との問いに…

顔を見合わせる女の子2人…

女の子「えっ!でも私達2人が、着替えてる横で確かに着替えてました。」

私「じゃあその子、誰だった?」と聞くと…

女の子2人「………イヤァァァァァァ」と言い残し、走り去りました。

外でその様子を見ていた、夜間店長と男の子が私のもとへ来て「何があったの?」と聞くから私は「女子更衣室に出たらしい」と言うと「マジか…」

しかし、泥棒の線も有り得るので確認しないわけにもいかず、私達3人は意を決して「女子更衣室」に向かいました。

するとその部屋の電気は点いていました。まあ、そのはずです。

彼女達は、人が居たから電気を点けたまま出て来たのでした。

恐る恐る部屋のドアを開けると、彼女達の香水の匂いと僅か数分前まで居たため、人の温もりが残ってました…ただ一カ所を除いて……

そこだけは、ヒンヤリ冷たかったのです…

私達は「何も居ないよね?居ないね!」とお互い声を掛け、部屋の電気を消し、戸締まりして外に出ました。

外へ出ると、女子更衣室の窓が見えました。

そこには、暗闇にハッキリと浮かぶ人の顔がありました。

私達が猛スピードでその場から立ち去ったのは、言うまでも有りません。

ここまで、お付き合い有り難うございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん   

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ