中編3
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もうヒトリ

あまり怖くないかもしれません。

中学生の頃の話です。

俺はその日の夜もいつものように友達Aの家でゲームをしたりマンガを読んだりして遊んでいた。後からもう1人の友達Bも来る予定だった。

しばらくゲームをしていると10時になった。

俺「腹減ったな〜」

A「カップラーメンでも食うか」

俺たちは台所へ向かった。

Aの親御さんは俺も昔から知っていたし俺たちが夜、Aの部屋で静かに遊ぶ分には特に怒られたりしたこともなかった。その日も親御さんはすでに寝室に入っていた。

台所でカップラーメンを食べて、Aの部屋に戻ると窓ガラスにコツンと何かが当たる音がした。Bだ、と思い窓から下を見るとBが立っていた。

Aが玄関の鍵を開けに下りていった。

B「おまえらわざとかよ〜」

Bが部屋に入るなり言った。

俺とA「何が?」

B「ずっと無視してただろ」

俺とA「へ?」

Bが言うには10分ほど前から部屋の窓に小石や枝なんかを当てて着いたぞアピールをしていたらしい。

俺「だってほんの少し前に部屋にあがってきたんだぜ」

B「嘘だね、ずっと部屋から俺をのぞいてただろ、部屋は暗かったけどテレビの明かりで見えてたぜ」

俺とA「ホントだって!下でラーメン食ってたんだ!」

B「じゃあ、あれは…」

俺とAはBが俺たちを怖がらせようとして嘘をついてるんだと思い、「はいはい」などと聞く耳を持たなかった。Bはその後も「マジだ!」と言い張ったが無視して、ゲームの続きを始めた。そのうちBもあきらめたのかゲームに参加した。

1時を過ぎたころ、俺とBはそろそろ帰ろうと言うことになり、Aも鍵を閉めるために3人で下に下りた。

帰り際、BがAに「部屋に誰かいるかもよっ、気を付けろよ〜」

と言ったがAは「わかったわかった」と気にしなかった。

次の日の学校終わり、また俺とBはAの家に寄っていた。

居間でたわいもない話をしているとAのお母さんがパートから帰ってきた。

俺とB「おじゃましてます」

お母さん「はいよ〜、まったく夜中に帰って学校に遅刻しなかったの?」

俺「すいません〜、遅刻はしてないっすよ〜」

お母さん「ならいいけどね。あら、今日はもう1人はいないのね」

俺たち「?」

お母さん「昨日、あんたたちが帰るときの物音で目が覚めてトイレに行こうとドアを開けたら、あんたたちの後をもう1人男の子が着いて行くとこだったもの。」

俺たち「……(硬直)」

お母さん「あ、あんたたち、まさかあの子をいじめてたりしないでしょうね?なんだかコソコソ、Bくんのすぐ後をついていったからちょっと変だったのよ」

お母さん「どうしたの?」

俺たち「………………」

その後、俺たちにこれといって何か変なことは起きなかった。

ただ、いまだにちょっとゾッとする出来事だった。

怖くなくてすいません。ただAの家では不思議なことがまだ起きたのでまた機会があれば書きます。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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