中編3
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歓迎

あれは、当時付き合っていた彼氏と結婚話が盛り上がっていた頃でした。

お互いの家族に挨拶をしようと、大晦日の夜に彼氏の実家に行き、初詣をすませたら、私の実家へ向かおうという事に。

大晦日、彼のご両親に挨拶をすませ(それ以前にも何度かお邪魔していたので面識はありました。)和やかに紅白など見ていました。

すると、

玄関の開く音がし、廊下をギシッギシッと歩く音が。

(ちなみに彼の家は、玄関を入ると廊下があり、突き当たりにドアがあり台所。その廊下の両脇に部屋があり、私達がいたのはそのうちのひとつの襖の部屋でした。なので襖を開けたらすぐ廊下です。)

御家族はみんな居間にいる…。

瞬間、皆が固まりました。

突き当たりの台所のドアがガチャリと鳴り、開いた音がした瞬間に、彼氏が勢いよく襖を開けました!

ドアはしまっており、誰もいない…。玄関を確かめるも、鍵がきちんとかかっている…。

その場の全員が聞いたので、聞き間違いではありませんでした。

すると彼のご両親が

「じいちゃんかもな」と。

先日亡くなった母方のおじいさんが、孫の彼女を見に来たんだろう。亡くなる時も、足音させてお別れしにきたしなぁ…と。

私は、嬉しい様な切ない様な…でも正直ビビりなので、その後は少しの物音にもビクビクしつつ朝を迎え、私の実家へと向かいました。

そしてまた…。

酒豪の私の家族に散々呑まされた彼は、ベロベロになっていました。時間も深夜となり、私の家族も一人、二人とつぶれて寝室に消えてゆき、私と彼氏の二人に。

居間の隣にある仏壇のある部屋に母が布団を敷いてくれていたので、ベロベロの彼氏を起こし布団へと促しました。

居間を片付けて、さて電気を消して隣に行こう…と、ふと隣の部屋の彼氏を見ると(戸は開いてました)、敷いてある布団の頭側にあるカーテンを、そっ…とめくり、突然後ろに飛びのいたのです。

「!?」

声にならない言葉を発してる彼は、

「ここ障子?!隙間無いのっ?!」

と繰り返しているので(その部屋は障子の前にカーテンをしていました。)どうしたのか聞くと、

「カーテンの隙間から男の人の手が出てた。向こうも部屋になってカーテンで仕切ってるのかと思って開けたら障子だった。カーテンは盛り上がってもなく平らだったから隙間に人がいるって感じじゃ無かったんだ。何あれ!何あれ!?」

と見たことの無い青い顔をして言っています。

しかし、私には突然ひっくり返った彼氏の姿しか見えなく、いつもは男らしい彼をなだめながらなんとか朝を迎えました。

翌朝、皆にその話をすると

「やっぱりおじいさんじゃない?」

と…。

うちの祖父も亡くなっており、亡くなる間際まで

「お前の花嫁姿を見るまでは死ねんなぁ」

と言っていましたから…。

落ち着いた彼氏曰く、その手は握手を求めるかの様に軽く揺れていたそうです。

まさか、二日続けて、しかも両家でその様な現象に合うなんてきっと縁が強いんだね!歓迎されてたんだね!と話ながら二人で帰ったのですが、残念ながらその何年後かには別れてしまい…もうすぐ40になろうかとしています…。

私にとっては、それが一番怖い話ですが(おじいさんごめんね泣)

当時の霊感の無い二人が感じた、なんだか嬉しい霊現象でした…。

駄文・乱文失礼致しました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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