短編2
  • 表示切替
  • 使い方

隙間4

吐き終わると私の目がおかしくなり、全てがぼやけて見えました。平衡感覚を失い、立っていられなくなり四つん這いになって過呼吸をしている私のところに「どうしたの?大丈夫?」と隠れん坊をしていた皆が駆け寄ってきたようです。

水筒を持参してた友達が動けない私を見て公園の水を汲んできて口に含ませてくれました。私は口をゆすぐと、突然風船が割れたような音がして背中に激痛がします。

あまりの痛さに、「ギャアアアア!!」と叫び道に伏せてしまいました。

友達が「背中だよ!!背中みろよ!!」女の子は悲鳴をあげます。後から聞いた話では大人2人分ほどの大きさで異様に指の細長い手形が、みみず腫れのように赤く腫れ上がったそうです。

友人達は協力しあい、それぞれに役割分担をして親や警察に知らせてくれ私は駆けつけた親の車で病院に連れて行かれたようです。

病院で診てもらい、色々と手を尽くしてもらいますが、ぼやけた視力は全く治らず背中の腫れ上がった手形は消えるどころか、血の塊のようにどす黒く変色し、膿が垂れて流れだし最悪の状況でした。

病室に、お寺の御住職様が心配して駆けつけてくれました。私の容態を見るなり「このままでは息子さんは危険です。私が医院長にかけ合ってきますから、お寺に移しましょう」と席を立たれました。

かなりもめたそうです。

院長は「膿が止まらず高熱も下がらないのに、患者を不用意に動かすことは危険で許可するわけにはいかない」と言います。

それに対して御住職様が「では膿を止めて御覧にいれます。そうすれば徐々に熱も下がります。私が全ての責任を負います」と言って私の病室に戻ると御秘符を私の手に握らせました。

「心でお経を唱えなさい」と言うと急いでお寺に戻られてお経を唱えていただいたそうです。

後日聞いた話で、それから約2時間経過した頃でしょうか膿が止まり、熱も少し下がったそうです。親も懸命に病院側を説得していました。そして私は包帯を巻いて、まことに異例ながらお寺に行く許可が降りました。

再び御住職様が迎えに来ていただき私を車に乗せて、お寺にいきました。

私は、お風呂場に連れて行かれ湯船に溜まった塩水を頭からかけられました。再び背中に激痛です。

あまりの痛さにもがく私を両脇から大人2人が力一杯に抑えてました。

「我慢しなさい!!」と渇を入れられ湯船から無くなるまで浴びました。

5→

怖い話投稿:ホラーテラー ミルキーウェイさん  

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ