短編2
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足音

眠れなくて暇だから私達カッポーの下らない思い出を書きます。

普段の私はあまり物事に動じない人間で、地震や雷があっても“(*_*)ビクッ”ともせず普通にやり過ごし、あんまし驚かない。

逆に友達や彼女を驚かせて爆笑する、いたずらっ子タイプだ。

片や彼女はかなりのビビりで、地震、雷、お化け等、全て駄目。

そんな私達の話です。

【足音】

深夜に彼女も私もタバコが無くなり、どーしてもコンビニ行くのが面倒臭かった私は…

「ジャンケンで負けた方がコンビニへ行こう」と彼女に提案し、私は見事ジャンケンに勝った。

「暗いから怖いょ~」と言いつつ渋々コンビニへ行く彼女の事が少し可哀想に成り、私は数分遅れてコンビニを目指し、駐車場の片隅に待ち伏せした。

私の片手にはドンキで衝動買いしたジェイソンの仮面が握られていた。

夏の深夜、私は意外とコンビニから出てこない彼女とヤブ蚊にイライラしながら、彼女の驚く顔を想像し待った。

そして!彼女らしき人がコンビニ袋を片手にフラフラ出てきた!

私は彼女が駐車場に近づいた瞬間に驚かすのではなく、彼女が駐車場を通りすぎた所を後ろから「う゛ぁ゛あぁ゛~!」と叫びながら変質者チックに抱き着こうと決めていた。

そして彼女は駐車場を通りすぎた…

私は静かにジェイソンの仮面を被り走り出した!!

「う゛ぁ゛あぁ゛~!」

一瞬、恐怖に歪む彼女の振り向く顔が見えた…

次の瞬間…

「キャアァーッ!!」

人間本当に怖い時は声も出ないと言うが、彼女は深夜の静な街に見事な悲鳴をあげた。

焦った私はジェイソンから人間に戻り彼女に駆け寄った。

「ごめん!ごめん!俺だょ(笑&汗)」

彼女は泣き叫んだ…

「イャアッ!」

完璧テンパる彼女と私。

通りすがる人は怪訝に私を睨む。

私は必死に(知り合いです、むしろカップルです)オーラを出した。

すると彼女は急にフラフラと、しゃがみ込んだ。

彼女「あっ…うっ…」

私「どっ!どうした!?」

彼女「かっか…過呼吸に…」

えーっ!!

それ以来、彼女はマジで変質者にあった並に夜道や人の足音が苦手になり、私は家に帰ると彼女にビンタされた挙げ句…居酒屋でバイトしている彼女の仕事終わり毎日毎日迎えに行くはめになった。

チャンチャン♪

怖い話投稿:ホラーテラー カッポーさん  

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