短編2
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ある夏の海で

小学生の時のある年の夏。

家族5人で海に海水浴に出かけた。

僕は比較的泳ぎが得意で、一人で泳ぎまわっていた。

近くに長男が浮輪に仰向けでお尻を輪にスッポリはめた状態で浮いていた。

岩場の方では親父と次男が夢中で魚を捕まえていた。

それを母親は浜から見ていた。

そんな中一人で泳ぎまわっていたら長男が

「もうええって」

と目を閉じたまま軽くキレていた。

近くにいた僕が

「どーしたん?」

と聞くと

「押しすぎ」

僕「……はぁ?」

兄「さっきめっちゃ背中押してたやろ」

僕「いや押してないし。てかそんな近くにはおらんかったし。」

兄「…?ほな何が押したんや?」

その瞬間全身にゾヮ…っと鳥肌が立った。

兄も肌にブツブツが出来てたのでたぶん全身鳥肌が立っていたと思う。

兄「とりあえず浜戻ろう」

といい

二人で戻った。

いつの間にか兄の使ってた浮輪は大分空気が抜けていた。

浜に戻り兄の背中を見てみると、腰あたりに小さめの手形がついていた。

浮輪の空気を抜き泳ぎの得意でない兄を連れて行く気やったんや…と勝手に想像を膨らまし、この興奮と恐怖を急いで親父と次男に報告した。

すると次男が

「あの浮輪前から穴空いてたで」

父「しかも引っ張ったんじゃなくて押されたんやろ?」

長男「うん…結構きつめに押された。」

父「お前あんまり泳げへんし浮輪も空気抜けるし助けてくれたんちゃう?」

僕(たしかに…)

長男「俺幽霊に助けてもらった!」といつの間にかスーパーポジティブになっていました。

ただ僕はその日は何となく怖くて海には入れませんでした。

手形はその日の内に消えました。

長男は10年以上たった今でも幽霊に助けられた事あると自慢げにこの話をしてきます。

本当に幽霊だったのか本当に助けだったのかはわかりません。

なんとも言えない不思議な出来事で、ふと思い出したので投稿しました。

怖い話投稿:ホラーテラー To 011さん  

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