中編3
  • 表示切替
  • 使い方

心中池

俺の家の近くに、心中池ってゆう名前の池がある。

本当の名前は忘れたけど、一家心中が多いことから、そう呼ばれている。

まぁ、地元じゃ有数の心霊スポットだ。

丁度、5年前、俺は友達とそこに肝試しにいった。

今思えば、あんなところ行かなきゃ良かったんだ。

最初から説明する。

まだ、春になったばかりで寒かった頃、俺とその友達の二人で遊んでいた。

時間は夜中の12時、することが無くて悩んだあげく、自転車でも行ける心中池に肝試しをしにいくことに。

あの時は、俺もノリノリだった、友達とたわいもない話をしながらむかい、あっという間についた。

中々大きな森の奥にその池があるとゆう感じだ。

予想以上に暗く不気味な所だったが、それがいっそう俺らをかきたてた。

でも、この時から何となく嫌な予感はしていた。

おそらくあっちもそうだったのだろう、しかしそんな事が言える訳無く、二人で森の奥に進んでいった。

懐中電灯をもってこれば良かったなと思いつつ、かすかな月明かりで真っ直ぐすすんだ。

10分ほど歩いた所だったがだろうか、池が見えてきた。

なるほど、確かに不気味だ、背の高い雑草はおいしげり、ドロドロとした水は池とゆうより沼といえた。

あたりは物凄い静けさだ、二人とも何も喋らず、池を眺めていた。

そして、友達が、もう帰ろうと言ってきた。

俺もこんな不気味な所にずっといるつもりはないと言い、帰ろうとしかけたそのとき。

月明かりがスっと消えた。

雲がかかったのだ。

あたりは何も見えなくなった。

「おい、智則どこだ?」

と、俺が呼ぶ。

「うわわぁぁぁぁー!!!」

突然、友達が叫んだ。

どうした!?

と、聞いても、友達は悲鳴をあげているだけだ。

突然の事に俺はパニクった、

そして、見てしまった、池から出てきた大量の人の手で池に引きずりこまれる友達を。

いや、もうすでに池ではなかった、さっきまで水だった物が全て人間になっていた、数百はいる。

女がいた、男がいた、赤ん坊もいた、

みんなが友達を引きずり込もうとしていた。

友達は俺に助けを求めている、しかし俺は何も迷わず走って逃げた、もうそれ以外考えれなかった、振り向くともう完全に友達は引きずり込まれた後だった。

泣いた、泣いて走った、とにかく走った。

暫くして自転車をおいた場所に着くと自転車に飛び乗り、家の方向に向かった。

泣いて泣いて泣いて、大声をだして泣きながらこいだ。

家につくと、自転車から飛び降り、親にさっき起きた事を話した、いや、何を言ってるのかよくわからなかったかもしれない。

しかし、親は警察を呼び、その池に親父が向かった、俺は母と家でまっていろといわれた。

そこからはよく覚えていない、気付くと朝だった、帰っていた親父に友達のことを聞くと、池に死体として浮いていた、お前は悪くない。

と、いわれた。

あれから5年、俺はあの時逃げた、おそらく、その重みは一生俺にのしかかり続けるだろう。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ