中編2
  • 表示切替
  • 使い方

生き霊1

隙間の後の話です。また長くなります。

誰一人例外なく人生の節目が現れます。日々過ごしてきた因が積まれて生じる果報を絶対に受けるようになっているとか。

その節目は不思議なことですが一年、三年、七年とサイクルが決まっているそうです。

思えばあの件から、七年が経っていました。

友人宅を久しぶりに訪れようとしていたときのことです。

最近運動不足になっていたので健康の為に歩いています。

途中にある橋を渡りますが橋の下には川があり、子供達が数人で遊んでいました。

「ねぇパパ~!!下の川で私も遊んできていい?」

小学六年に進級した娘の、みなきが話かけます。

「いいよ。怪我しないように気をつけるんだよ。あの家にいるから」と言う私に「うん、わかった!」と返事をしました。

「久しぶり!元気だったか?」

「元気元気!よく来たな!!さあ、あがれよ」と家の中に通されました。

居間に通されて私は持参した手土産を渡すと、「こんにちわ、はじめまして」と友人の奥さんが挨拶してきました。

私は仕事の都合で友人の結婚式に参加できなかったので奥さんとは初対面でした。

「はじめまして××と申します」と私も挨拶を返します。

私は堅苦しいのが苦手なので結婚した友人の家には極力行かないようにしています。

私の仕事は出張が多く、今回の出張先の地に、この友人が偶然にも住んでいましたので、この機会を逃がせば会うこともないだろうと思い訪れた次第です。

手土産のお菓子と、だしてくれた珈琲で談笑していると友人が「××はまだ結婚しないのか?いい相手はいないのか?」と言ってきました。「俺は仕事で出張多いし、このご時世で生活してくのがやっと。

結婚なんて無理だよ。というよりそんな余裕も出会いも全然ない。」などと話していると玄関のチャイムを鳴らす音がします。

モニターに映る見知らぬ女の子に「この子誰かしら?」と友人の奥さん。

(絶妙なタイミングだな)と思いながら「連れが迎えに来たから帰るよ」と立ち上がりました。

私は人の家に長居できないタイプです。みなきはそんな私を熟知しています。

「久しぶりなんだから、まだゆっくりしていけよ」と友人が引き留めてくれますが、娘のことを色々聞かれるのが面倒だった私は「悪いが、これからまだ用事があるんだ。また連絡するよ、邪魔したな。じゃあな」と言って外へ出ました。

みなきは私の娘ではなく刑務所に服役中の友人の娘です。

→2

怖い話投稿:ホラーテラー シルキーデイさん  

Concrete 59189e6fb4d79119a63e92183ffb92aeb8f46031afd97d5db060811ce15c35e6
閲覧数コメント怖い
21800
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ