短編2
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進学校

毎年何十人も有名大学への合格者を輩出している進学校で、ひとりの女子生徒が首を吊って自殺した。

原因は友人によるいじめだった。勉強によるストレスのはけ口として、たまたまその女子生徒がターゲットとなってしまったのだ。

しかし、両親は加害者の生徒も学校も訴えることはしなかった。

なぜなら、第一発見者となった母親の手によって、女子生徒の復讐が果たされたからだ。

女子生徒は自殺現場の自室に遺書を残していた。第一発見者となるであろう母親に対して。

そして、母親は変わり果てた娘の遺体を前にして、怒りと憎しみで気持ちを奮い立たせながら、遺書に残された計画を実行した。

その復讐というのは、携帯メールで自分の自殺した姿を母親に撮ってもらい、加害者の相手に送信してもらう。ただそれだけであった。

しかし、勉強することだけが生き甲斐の生徒たちにとってはそれで十分だった。

その復讐によって、加害者の生徒たちは「とあるもの」に対する恐怖症に陥り、勉強することもできず、成績はガタ落ち。

有名大学に進学するという将来へ希望も失い、精神病棟に入院する生徒さえいた。

進学率が落ち込んだ上、悲惨な事件が起きたことがマスコミに取り上げられたことで、学校も経営に行き詰まり、廃校も時間の問題となった。

写メに写った女子生徒の姿。それはただの首つり自殺ではなかっった。

首にロープをかけ、ダランとぶら下がっている女子生徒の身体。そこには、一本一本恨みを込めて自ら突き刺したであろう、無数のシャーペンやボールペンが・・・。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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