短編2
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見え方の違い…

学生時代、九州北部の犬N峠に後輩と肝試しに行った時の話。

月明かりが夜の山々を照らし、なぜか霧が立ち込めた細い峠道を車で上って行きます。

何の照明もない犬Nトンネル…いや隧道と言った方がいいでしょうか…デコボコの壁面に落書き…4人で来て3人が入口で降り1人が車を出口に移動してライトを消します…真っ暗で危ないのでブレーキランプのみを頼りに懐中電灯なしで歩いて出口まで進む…歩き出してすぐ…自分は右側の少し前の壁面に山型の青白いおぼろげなものがあるのに気付きました。

「ん?車のライトの残像か?」しかし…視線を動かしてもその山型のものは動きません…「なんだこれ?」山型のものの前まで行き、じっと見つめてました。

自分の腰の辺りまでの高さしかない山型のおぼろげなもの…不意に山型の左側の小さい塊から割り箸くらいの太さの棒状のものが伸びてきました…「は?なに?なんか触れるかも…」と自分が手を伸ばしかけた瞬間…「先輩!さわったらダメです!」といきなり後輩に腕を掴まれ後ろに引っ張られてしまいました…「なんか?ビックリしたがっ」と叱りながら…なんでコイツは俺が見える?この暗闇で?てかなんで俺と同じ残像がコイツにも見えてる?

暗闇から後輩の声…「先輩…それが霊ですよ…多分母親なんでしょうね…両脇に子供2人を抱えて座り込んでます…先輩が見てるのに気付いて左側の子供が手を延ばしてきたんですよ」後輩にはちゃんと見えていたようです…自分には光の残像のような青白い光…何となく悲しい…綺麗な光… トンネルの天井を埋め尽くした光…そこから水滴のように落ちてくる光…逃げ帰りました… 今はあの場所もはいれなくなってるそうです…

怖い話投稿:ホラーテラー マァクンさん  

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