短編1
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正夢

私は滅多に夢を見ない。

たまに見る事もあるけど、目が覚めてしばらく経つと忘れてしまう。

しかしこの夢は、夢か現実か分からないくらい妙に生々しくて忘れる事が出来なかった。

場所は暗いトンネルの前。

私は愛猫のクロと遊んでいた。

薄暗い山の中で空はどんより雲っていた。

トンネルの中は真っ暗だ。

私は夢の中でこれは夢だと自覚していた。

私はクロを抱き、トンネルに背中を向けて歩いた。

森の中の道を進むと、目の前にさっきまで居たはずのトンネルがあった。

私は何故か「きっと何処に進んでもここに戻っちゃうんだな」と、納得してしまった。

悪足掻きはせずに、座ったまま目が覚めるのを待とうと思った。

クロは私の隣に座らせた。

しばらく経った頃、クロが突然トンネルに向かって走り出した。

私はすぐ戻って来るだろうと思った。

何気なくクロが居た場所に目をやると血溜まりが出来ていた。

私は吃驚してクロの後を追いトンネルに入った。

トンネルの中は真っ暗だった。

それなのにクロの姿ははっきりと見えた。

「クロ!!!おいで!!!」

と名前を呼んだがクロは戻って来ない。

私はクロに向かって走った。

その瞬間トンネルの中が真っ白に光った。

そこで目が覚めた。

私は目が覚めて一番にクロを探した。

しかしクロは冷たくなっていた。

怖い話投稿:ホラーテラー vさん  

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