小学生の頃に親の実家へ遊びに行った時でした。
近くで農家を営む老人から食べなさいと言われて、飼っているニワトリの卵をいただきました。
翌日自宅へ帰省して夕飯作りに。
昨日いただいた卵で玉子焼きを作ることになり、ボールに卵を割って入れます。
一個の卵の中に卵黄が2つ入っている卵もあり、子供心なりに得した気分になっていました。
最後の一個が他の卵より重たく感じました。
また卵黄2つ入り、もしかしたら3つかなとワクワクして卵を割ります。
ボールに落ちたのは卵白に包まれてドロドロッとした半分以上はヒヨコの形をしたものです。
ボールの中に横たわり足がなく嘴が未完成な顔を少し上げると息絶えたのかピチャッと卵白が跳ね返るように倒れ、波打った卵白の反動で目玉がズルッと剥がれました。
それから私は卵の殻を割ることができなくなり、卵料理を食べられなくなりました。
怖い話投稿:ホラーテラー ドットファイブさん
作者怖話