短編1
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ブランコ

湿った空気がまとわり付いてくるような夜だった。

友人宅で酒を飲み、各々雑魚寝し始めた頃だった。

タバコが切れたので買いにいこうと、みんなを起こさないよう注意して外に出る。

月が雲に見え隠れしていた。明日は雨だろうかと考えながら、コンビニを目指す。

途中、小さな公園の前にさしかかった。

公園からはキィキィという音がかすかに聞こえた。

音の出どころが気になり、公園の方をふと見た。

キィキィというのが、ブランコの音であるのに気付いたのと同時に、自分の目を疑った。

ブランコには、小学生くらいの女の子が座っていた。

すぐにそれが人間ではないことに気付き、冷たい汗がドッと皮膚から吹き出る。

女の子はこちらに気付き、俺の目の前まで来た。逃げたくても足が動かない。

女の子はじろじろと俺を見る。血の通ってないような青白い肌、大きな瞳は俺の顔をじろじろと見ている。

「…違う…。」

それだけ言うと、女の子はまたブランコを揺らし始めた。

気が付くと、走っていた。最後に見たのは、公園の前に供えてあった花。

あの女の子は探しているのだろう。

自分を殺した人間を。

あのブランコに乗って

怖い話投稿:ホラーテラー しろくろさん  

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