中編3
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てるてる坊主

昔、今の嫁と面白い事が起きるのが目当てで肝試し(というより、見るからに出そうな古い屋敷に面白半分で突撃)に行った時の話。

その古い屋敷は山を登っていくとある小さな祠に行く途中にある。

見た目は汚くて酷いものだが、しっかりしていて古くて汚いのに破損は無し。昔、塞がれてしまったのか入口はない(例えるならバカでかい箱)。

ただ一カ所、隠し扉の様に壁の板が外れる所がある(実は私だけは二回目で入れる所は前に発見していた)。

その傍には、不思議としか言えない意味不明な小さな木の板が墓の様に刺さっている。

話は以前来た過去に戻りますが、以前ここに来た時、この場所から入りましたが、こんなものはなかった。

屋敷内に入ってみましたが、とにかく忍者屋敷の様に狭い通路に入り組んだ造り。

色々と進んでみましたが、必ず行き止まり。むしろここには部屋なんてなく通路だけなのか?と思う程でした。

あちこちにお札が貼ってあり、面白そうだから再び突撃に女と来た訳です。

話は現在に戻ります。

その墓の様な板には てるてる坊主の絵が書いてあり、何故か足首から先の足まで書いてあり、妙な違和感………むしろ恐怖でしょうか。

やけに近寄りたくなくなり

『なんか怖いな、もうやめとこか』

女に目をやるといるはずの女がいない。

いや、今来た登山かと言う程の道の悪い参道を猛ダッシュしている。

それを見た瞬間、当然めちゃくちゃ嫌な予感がし、先にある祠の方を見ると、

てるてる坊主みたいな野郎が歩いてやがる。

正直、今までは色々心霊スポットに行って暴れてみたりしましたが、何もなく……もし何か出ようがシバいてやりゃいい。

って考えの輩でしたが、あれはとにかく見た瞬間、夏なのに身体が凍りついたかの様に冷たくなり、にも関わらず汗が噴き出し

『ヤバい、絶対ヤバい』

と思いました。

一瞬固まっていると、明らかにおかしい事に気づきました。

参道の途中とは言え、参道から10m程離れた位置にある屋敷にいる私ではなく、そいつはヨタヨタ走る女をガン見。さらなる恐怖を感じた私はすぐ女を追いかけました。

とにかく恐怖でいっぱいでしたが、追われる側。後ろが気になって仕方ありません。

走りながら後ろを見ると、てるてる坊主のような可愛い奴ではなく、頭はミイラの様に包帯。身体はボロボロの布キレ。手はあるのかないのか分からないが確認できない。

問題は目と口の穴。目は見開き、口は明らかに笑っている。おかしいぐらいニヤケていた。

もう異常だった。それを見た瞬間、心臓が破裂しそうな程バクバクと脈打ち、凄まじい恐怖が襲った。

焦れば焦る程、もたつく足。見事にこけた。下り坂の為、起き上がれない程の見事な怪我だ。

絶望に近い気持ちの中、そいつが俺を追い越す。まるで眼中にないかの様に。

その時、気づいたが、そいつ………間違いなく歩いてるんだ。どこから見ても間違いなく歩いている様にしか見えない。

なのに、走ってる俺と女に追いつきそうな速さ。どういう現象なのか、さっぱりだったが、やはり恐怖が襲うばかり。

あと少しで女が追いつかれそうな時、一番下にある鳥居の様な物をくぐる瞬間そいつは消えた。

とにかく何事もなく今は平和に過ごせている。唯一、何かあるとしたら、派手にこけた時、石が目に刺さり右目が失明した事ぐらい。

とにかく何よりも大切な妻に何もなく、今では何よりも大切な存在となった子供にも恵まれ、幸せに暮らせている事を本当に良かったと思う。

特にオチもなく、くだらない話ですみませんが、初めて恐怖を知った実話です。

皆様も心霊スポットには気をつけて下さい。何よりも大切な存在がいるのなら、こんな馬鹿はしないで下さい。

後日わかった事ですが、その祠は神社でも寺でもなく、大昔の重罪人の供養塔らしいです

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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