短編2
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オレンジ色

5年前の夏。

お友だちのアパートに泊まりに行った夜の事です。

毎日の仕事が忙しくて、明日の休みをどう過ごすか考えながら眠りにつきました。

ジジジジッジガー

ジジジガービビビビ

という音が聞こえ寝ぼけまなこで顔をあげると暗闇にぼんやりとオレンジ色の光が浮いています。

あれは何?

少しずつ部屋の配置で考えると、CDラジカセのある場所です。普段聞かないラジカセのスイッチがONになっている状態です。

なぜラジカセに電源が入ったのか?

なぜラジオのチューナーを動かしているような音が聞こえるのか?

隣には友だちが寝ているし、私たち二人しかいないはずです。

目の前(5m先位)のラジカセの電源が入りオレンジ色のデジタル表示が浮いているだけで、誰もいません。

ガガガガガガ

ビッビビビビビガー

これは、私だけの夢なのかもしれないと思い始めたときに、隣で寝ていた友だちがムックリと起き上がり、オレンジ色のライトを見て一言「不自然だな。」と言って勝手に眠ってしまいました。ばかやろーと余計に恐いじゃないかと思いながらも、いつの間にやら寝てしまいました。

翌朝、友だちは仕事へ行き、私はお部屋の掃除を一人でして、そのラジカセを見つめ、昨日の事は本当の出来事だったのか?と自問自答していると、突然、

ガガガガガガー

ビビビビ

と勝手にスイッチが入りオレンジ色のライトがつきました。さすがに明るい日差し中での出来事なので恐さはなく、容赦なくコンセントから電源の元を抜き取り消してしまいました。

それで思わず「一体どこと接続したかったのかい?」とこぼすと、再度、オレンジ色が光り出し、勝手にラジオチューナーの探る音が流れ出しました。

その後、このラジカセは勝手に電源が入るので電気屋さんに引き取ってもらいました。

霊感など無い者が体験した出来事でした。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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