短編2
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白いモノ

10年程前一家心中があったと噂のある心霊スポットに行ったときの話です

大きなダムがありそれに沿って車を走らせるとうっすらと明かりのついた交番がありました

中には誰も居ません

交番の横には小道があって車では入れない為歩いて行く事にしました

先頭は男の子に行ってもらい私たち女はその後ろを固まって歩きまたその後ろに男の子2人についてもらいました

懐中電灯など持ってなく月明かりだけでなんとか進みました

すると途中から木がうっそうと生い茂っていた為真っ暗

緩い右カーブだという事だけはわかりましたがその先はまったく見えません

先頭の男の子が急に立ち止まり振り返って

『先行く?』と聞いてきました

しばらく立ち止まりどうするか話し合っていた最中何か違和感を感じふと先頭の子の後ろに目をやると白いモノが見えました

距離にして2㍍ほど

ちょうど右カーブの辺りに何かいる

よく目を凝らし見てみると…

白い着物を着た女の人がこっちを見てるんです

なぜか体は半分だけで…

ヤバいと思いましたが目が離せず凝視していると徐々に出てきてるんです

少しずつ少しずつ…

このまま出てきたらまずい事になるような気がして

『もう帰ろう!』と必死で言いました

私の雰囲気で友達も何か察知したらしくすぐに来た道を早足で戻り車でその場を立ち去りました

帰りにみんなにその事を話すと私の他に男の子1人が同じ女の人を見たそうです

あー怖かった

と思い次の日職場でその事を話そうと思っていたら朝一で先輩に呼ばれ

『あんた危ないとこ行ったやろ?つれてきたね』と言われてドン引きしました

『お祓いとか行った方がいいですかね?』と聞いたら

『もう私にきたけ大丈夫やろ』と笑いながら言われました

その後凝りずにもう一度行ってその場所を確認したけど見間違えるような白いモノは何もありませんでした

できれば見間違いであって欲しかった

これが私の唯一見てしまった体験です

乱文長文失礼しました

怖い話投稿:ホラーテラー ゆんさん  

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