中編3
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ブラックホール

私は今、14歳の現役中学生。今日も楽しく過ごしています。

私はとても金縛りにあいやすい体質です。きっかけはささいな事。

私のお兄ちゃんは9歳離れていて、今は大人です。

私が小1の時、お兄ちゃんは違うところに住んでいました。でも、お兄ちゃんの部屋がちゃんとありました。ベットもありました。普段布団で寝ている私は、ベットに憧れて寝るときだけ、お兄ちゃんのベットで寝させてほしい。と言ったら親が許してくれました。

ウキウキしながらお兄ちゃんのベットで寝た、その日からです。今もよくなりますが、もぉあんまり気にせず寝ています。

しかし、その頃、お兄ちゃんの友達が交通事故で死んだばかりだった。ということは6年ほど経ってから知りました。

まぁ、今聞いてほしいことは、この話ではありません。

これから話すことは人生で一番怖かった話です。

それは私がまだ6歳の頃の話です。小さい頃から私は夜が怖かったのです。いつも親と一緒に寝たがるのでした。そう、あの日も。

 夜…何時か分からない。私はただ違和感もなく、夜中に目を覚ました。辺りを見回す。横にはスヤスヤと寝ている弟。10畳ぐらいの部屋で、弟と二人きりだった。何も感じなかった。

寝ようと思い、ふとんにもぐった…ッその時だった!!!!!

急に足が引っ張られている。怖い。怖い。怖かった。私は何が私の足を引っ張っているのか見る勇気もなく、目を強く、強く!つぶって、まだ小さなその手で布団をギュっとつかんで抵抗することしかできなかった。声も怖くて出すことすら忘れていた。

怖い。怖い。助けて、お母さん!!!!!きっと、私は死神に連れ去られそうになってるんだわ!いや!いや!まだ死にたくない!

小さな少女は、ふいにそう思った。

足が引っ張られていたのは、窓の方向だった。窓から死神が入ってきて、私を連れ去ろうとしていると私はおもったのだ。

いったい、どれだけの時間がたっただろう。そんなに長くはなかった。斜め上に引っ張られていた私の足が、ポンッと落ちた。

私はガバッ!と起き、辺りをギョッと見回した。さっきと何も変らない。変わったのは、今の私の心情。

私は怖くて怖くて、半泣きしながら、隣の弟の布団に潜り込み、なさけないほど弟にしがみついて寝た。

朝、起きたらすぐに親に知らせた。だけど、信じてくれなかった。本当なのに…と思った。

幼い私を安心させようとしたかったのか、お父さんが

「足を引っ張ったのはお父さんだよ。ビックリさせたかったんだ。」と。

小さかったので

「ああ、そうか。」

と思ったが、今思い返してみれば、そんなことはありえないのだ。

私は、足が落ちた後、すぐに起きて辺りを見回した。だけど、何もなかったのだ。もちろん、お父さんの姿も。それに、ドアはしまっていた。弟は寝ている。

14歳の今、振り返ってみるとさらに謎は深まる。音がしなかったのだ。たったの一つも。足音も。聞こえるのは耳鳴りだけだった。それに、よくよく頭をひねって思い出せば…

感覚がなかった!!!!

そう、足を引っ張られている。ならば足を誰かが持って引っ張っているというのが、一番論理的。

だけど、だれかに足を掴まれている、その感覚が全くといっていいほどなかったんだ。

まるで、吸い込まれるようだった。

感覚がなたっかたから私は、死神だと思ったのだ。

ああ…あれは一体何だったんだろう。

同じ事は未だおこっていない。おこらないと信じている。

私は思う。あれは、ブラックホールが私を吸い込んでしまうところだったのだと。

怖い話投稿:ホラーテラー 少女1さん  

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