短編2
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目が合っただけ…

幽霊の話ではありません。

前から気になっていた女の子とデートする事になり、待ち合わせ前に近所のコンビニに行ったんだけど、会計してる最中外でオバサン(50才くらい)が怒鳴っていた。

風貌はテレビで見た騒音オバサンみたいな感じだ。

怒鳴られているのは中学生くらいの男子2人組で、店員を含め全員が何事か?と見ていた。

「お前ら私をバカにこいてんのかコラ!!(〜など延々と)」

中学生は店内から出て何分も経っていないのに、何が原因であそこまで怒られているんだろうと思った。

中学生はあまりの迫力に泣きそうだった。

俺は会計を済ませ外に出てチラッと見た・・・

・・・オバサンこっち見てる

『うわ〜ヤベェ目合っちゃったよ』と思ってるとオバサンは

「あんた!何ボケッと見てんだい!?興味本位で関わるととんでもない事になるよ!!関係ないヤツはすっこんでな!!」

ただ目が合って、ここまで言われたら俺も黙っちゃいない。

「あ!?オバサン何言ってんだ?俺がいつしゃしゃり出た!?店の入口でがなりやがって少しは他人の迷惑も考えろ!!」

そこまで言って俺はハッとした。中学生が逃げていきやがった。ババァの訳の分からん怒りの矛先はどうやら俺にロックオン。

俺もアタマにきてたけど、『こんなババァに関わってデートに遅れたらかなわん』と思い立ち去ろうとした。

するとババァは「お前のせいでガキどもに逃げられた!慰謝料払え!」とかぬかしやがる。

このババァと話し合いは不毛、と判断した俺は無視して待ち合わせ場所に行く事にしたのだが・・・

ババァは俺の後を喚きながら付いてくる。周りの人は唖然として見ていた。

しばらく無視していだが、相当イラついていたのだろう。俺の肩を引っ張り揺さぶりながら「慰謝料はどうしたんだ!?」と叫んだ。

俺はここで冷静な口調で「オバサン…今うしろから肩引っ張ったよね?これって立派な暴行罪だと思うんだけど」と言うと

「こっちだって言い分あるんだ!自分が悪いのを棚に上げやがって!そうかいそうかい出るとこ出ようか!?」と言ったので、我慢の限界に達した俺は携帯を取り出し警察に電話した。

すぐ警察官が来てくれたが、ババァの様子がおかしい。

たいした事じゃないとかお互い誤解があったようだとか。さっきまでの勢いはどこ吹く風。

警察官もババァの挙動不審な態度に不信感を抱き「こんなとこではなんですから交番でお話を聞きましょう」と2人共派出所に連れていかれた。

その後ババァは薬物中毒である事が判明したのだが、それを聞いた俺は初めてゾッとしたのだった。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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