中編3
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心 友

初めて投稿します。

長文で読みにくいかもしれませんが。

私の親友T美は小学校から習っていたテニスの腕前はずば抜けてました。

中学でテニス部に入り、やがて先輩達から妬まれイジメに近いしごきや暴言を吐かれ続け、ある日『あんな部活やめる!大好きだったテニスが楽しくなくなった!私にはもう何もない!死にたい!!』と泣きわめきだした。とりあえず落ち着かせようとしましたが、取り乱したままだったので一発強烈なビンタをしました(ほっぺに手形がくっきり)。

私『あんたが死んで親がどれだけ悲しむかわかれ!あんたの命であってあんた一人の命じゃないーッ!』と一喝して落ち着きました。

それから中学卒業後はお互い別々の高校へ進み、私は新しく出来た友達と遊んだりバイトしたりで、T美も部活など忙しくなり次第に疎遠気味になりました。

T美と会わなくなった1年半後に突然T美の母親から電話があり衝撃的な事を告げられ頭が真っ白になりました。

T美が…急性白血病

余命が残りわずか…

T美の母親いわく、T美は私に会いたがっているとの事。すぐ会いに行きたかったけど病気のT美に会うのが怖くて、何て声をかけたらいいのか分からず三日後の日曜日に行く事にした。

病院の玄関でT美の母親と待ち合わせ病室まで案内され、売店に行ってくると言い私達二人だけにしてくれました。

T美は無菌室におり、私の顔を見て昔と変わらない笑顔で迎えてくれました。

あいだにガラス一枚隔てた会話は1年半という月日をあっという間に埋めました。

そして何回か会いに行ったある日、熱が下がらないT美は私にこう言いました。

『本当はね…少し前まで自暴自棄になってたの。…特にお母さんにはひどく八つ当たっててさぁ…「何でこんな体で産んだのよ!産まれてこなきゃよかった!!」って言ったの。お母さんは「本当にごめんなさい…ごめんね。T美を産んだ時、自分の命より大切って初めて思ったの…だから代わってあげたいよ…」と言って泣いてた。

でね、ある時思い出したの。昔Rにビンタされた事あったじゃん。あの時言われた言葉。自分の命だけど自分一人の命じゃないって。私の命を1番大切に思ってくれてるお母さんが1番辛いんだって気付いたの。

だからこの前お母さんに『私を産んでくれてありがとう。お母さんの娘でよかった』って素直に言えたんだ。あの時のビンタはめっちゃ痛かったけど感謝してんだよ。高校での友達も出来たし恋愛だって出来た。……二度と会えなくなってもRを心友だと思ってる。ありがとうね』と。

迂闊にも泣いてしまった。T美の前では絶対泣かない!泣いてダメ!と思ってたのに。

二度と会えなくなるとか言わないでよー。

二人で泣いた。

頑張っているT美にそれ以上頑張れ!とは言えなかった。

……そして4日後の朝

私の元に訃報が届いた。

それから数年後

私は社会人になり、仕事中に突然強烈な吐き気がして、トイレに急いで行くと嘘のように治まり、変だなぁと思いながら現場に戻ると皆騒いでました。

何があったのかと皆の所に行くと、天井から吊り下がっていた照明が老朽が原因で落ちていて割れていました。

ゾッとしました。

あのまま仕事を続けていたら私に直撃してたからです。

そして気付きました。

今日はT美の命日。

T美が助けてくれたんだと思いました。

仕事が終わり花と菓子箱を持ってT美の実家へ行きお参りをさせて頂きました。T美の母親に今日の出来事を話すと、照明が落ちた時間くらいに仏間から物音がしたそうです。

T美の母親は『Rちゃんにいっぱい助けて貰ってたから恩返しがしたかったのかもね。…Rちゃん…強く生きて!そして絶対に幸せになるんよ』と涙流しながら言われました。

T美は今も生きています。

私の心の中で

昔のまんまの笑顔で。

ありがとう!

心友の朋美

怖い話投稿:ホラーテラー Rさん  

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