短編1
  • 表示切替
  • 使い方

二つの月

ある日友達の運転で夜景を見に行こうと、山目指してドライブに出かけた時の事。

その日は見事なまでの満月。

車を走らせてる真正面に、目指す山。

その丁度真上に月。

綺麗だね~風流だねえ~なんて喋りながら暫く走ってふと気が付くと月の真横に、全く同じ月が並んで浮かんでいた。

自分の目の錯覚かと思い、目を凝らしていたら友人が車を道の端に寄せて停車。

「ね、月・・・二つ・・・ないか?」

と、恐る恐る聞いてきた。

暫く、二人して二つあるよね?街灯じゃないよね?位置的に、全く同じ形だよね?

と確認しあって、暫くそこで二つの月を眺めていた。

すると、右側に浮かんでいた月が

ストンッ

と落ちた。

本当にこう表現しか出来ないんだけど、ストンッと落ちて山の向こう側に消えた。

そしてこの話を誰かに話すと、信じてくれないならまだしも

皆口をそろえて

「それはたぬきに化かされたんだよw」

とのたまう。

月も不思議な体験だったけど、皆の反応の方もかなり不思議に思う。

怖い話投稿:ホラーテラー 紫 眼さん  

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ