蒸し暑い………。
飲食店でバイトをしながら、ワンルームで過ごす20歳の夏。
この日はバイト仲間で焼き肉屋に行き、12時過ぎには自宅に着いた。
暑い…。
私は扇風機のスイッチを入れた。
ぬるい風が当たる…。
まだ暑い……。
風速を【強】にした。
「とりあえず寝られるくらいにはなったか」
一人暮らしをしてからは独り言が増えたな。
朝、バイトが始まる一時間半前に起きるのが私の習慣であった。
この日は8時半に起きた。
「うわっ、網戸閉め忘れた」
足首が凄く痒い。
三カ所も刺されてる。
足首を掻きつつ支度をする。
今日は18時までなので、またバイト仲間で遊びに行った。
「あ~疲れたぁ」
自宅に着く。
暑い………。
毎日この繰り返しで自分の人生が過ぎて行くことに、なんの不安も不満もなく毎日を過ごしていた。
明日も10時からか。
時計を確認すると22時だった。
「寝るかな」
網戸を閉め、扇風機が二時間で止まるようタイマーをセットし、私は床についた。
ピピピピッピピピピッ
「もう朝か……あっ、また網戸閉め忘れた」
案の定また足首を刺されている。
今日は五カ所だ…。
なんで足首を刺すんだっ。
足首は掻くとすぐに痛くなる。
私は網戸を閉め、出勤した…。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話