短編2
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転ばない理由 2

今考えると、この前に書いた赤黒いあの手首と繋がりがある気がしてきました。

では続きです。

止まってくれた方は優しそうなおばさんでした。

おばさんに肩を借りて車の後部座席に乗せてもらいました。

助手席には大きな黒猫がじっと俺を見ていました。

おばさんは倒れてる人がいて心配になり助けてくれたそうです。

普通のヒッチハイクは危険な人もいるから絶対に乗せないと言ってました。

おばさんの運転は超が付くくらいの安全運転でトロトロと進んでいました。

にゃーと低く鳴きながら猫が後部座席にきました。

車に乗ってから、この猫は一度も俺から視線を外しませんでした。

なんか監視されてるみたいで気味が悪かったのを覚えています。

にゃーにゃー鳴きながら俺の太ももの上にちょこんと座り見上げてきます。

おばさんはクロに気に入られるなんて珍しいと言いました。

俺は黒猫だからクロ、まんまだなと思ってました。

そんな事を考えているとおばさんが血がいっぱい出てるみたいだけど、大丈夫?と心配そうに聞いてきました。

俺はまだ傷口を見てないのでなんとも言えません、シート汚さないようにしますと言いました。

本当に大丈夫?何回も転んで痛かったでしょ、病院まで送るわねと言いました。俺はアレ?なんでこのおばさん転んだの知ってるんだろ?

言ってない。

それに、なんで何回も転んだ事を知っているんだろと不思議に思いました。

知ってなきゃそんな事わからないですよね。

もしかしたら一回で血が出てるかもしれないんですから。

なんで知ってるんですか?と恐る恐る聞きました。

なんとなくかな。それに前にも同じ様な人を助けた事があると言いました。

その人は俺と同じ様に道の真ん中に倒れていたそうです。

俺と同じく膝を血に染めて…。

その人の話しでは、今まで転んだ事なんかなかったのに転びまくり倒れていたそうです。

そこに通り掛かったおばさんに拾われた、まんま俺と同じです。

ただ、その人は病院に着くまでずっとブツブツと、避けられなくなった。かわせなくなったと言っていたそうです。

そーいえば、その人もクロに気に入られてたと。

何故かザワッと鳥肌がたちました。

つづく

怖い話投稿:ホラーテラー 鍵仁さん  

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