中編3
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○角塔

私が今年の2月まで仕事の関係で住んでいた、東北のとある都市での話です。

丁度1年前のGW明け、雨上がりの蒸し蒸しする夜でした。

仕事の都合上、職場を出るのが23時、0時は当たり前で、その日も0時過ぎに職場を出たのですが、次の日は待ちに待った休日という事もあり、一緒に職場を出る仲間内でそれとなく、

「明日は休みだし、ドライブがてら○角塔行ってみね?」

という話になりました。

○角塔とは地元ではそれなりに有名な心霊スポットで、山を切り開いた広大な霊園(○岡墓地)の頂上に聳え立つ塔なのですが、過去に1度だけ地元紙を騒がせるような事件の起きた、曰くつきの心霊スポットなのです。(事件の内容に関しては洒落にならない為割愛させて頂きます)

職場は市内の中心部にあった為、そこから皆で社用レンタカー(○イングロード)に乗り込み、国道で○台宮○IC方面へ向かい、○○トンネルを抜けてすぐの脇道を左に入り、JCTのような道を通り国道の下を通る県道へ。

そこから○岡墓地まで数10分。

○岡墓地に着いたのは確か1時前くらいでした。

深夜の為、勿論霊園へのゲートは閉まっています。

ゲートと、ゲートの脇に植えられている植え込みの間を強引に突破し霊園へ。(車で○角塔に行かなければ意味がない為)

第42区画

・・・

第41区画

・・・

第40区画・・・

・・・

広大な墓地区画を車で走る事10分、ようやく○角塔の前に着きました。

○角塔はその名の通り○角柱の形をし、高さ20m程で外周が30m程のこじんまりとした塔なのですが、霊感皆無の私でさえねっとりとした、肌に纏わり付くような空気を感じさせるには十分過ぎる建造物でした。

まずは車を降りて皆一服。

「さてと」

車の運転席と助手席、助手席の後ろに友人が乗り込み、私は運転席の後ろ。

○角塔の入口部分から時計とは逆回りに外周を5周、入口部分に戻ってきたらクラクションを鳴らす・・・。

ファーーーーン!!!!

広大な霊園の中、クラクションの音だけが響き渡ります・・・。

すると・・・

ドォーーーーン!!!!

車の屋根に何かが降って・・・くるのが定説ですが、そんな訳もなく・・・何も起こらず。

そりゃそうです。

「まぁ心霊スポットなんてこんなもんっしょ?」

口々に言いながら、入ってきたゲートへと車で向かうと、

?!

ゲートが開いていました。

両側に開くゲートの中央部分、丁度車が1台通れる程の隙間が。

まぁ私達と同じように肝試しに来た人の仕業だろうと、特に気にせず霊園を後にしました。

帰り道の県道、対向車は1台も通らないような県道です。

「街にでも出て飲むかぁ!」

そんな話をしながら5分程車を走らせていると珍しく対向車が。

「こんな時間にこんな道通る奴もいるんだなぁ」

と思いながら、すれ違う対向車を見ていると、すれ違ってすぐ、対向車のテールランプが赤く光り、急ブレーキ?している模様。

どうしたんだろう?程にしか気に留めず、更に10分程車を走らせていると、今度は対向車線に赤点灯が。パトカーです。

パッシングをされ、何だ何だと車を停め、脇道に車を停めます。

すると警官がやって来てコンコンと窓を叩き、

「あーこんばんはー」

「ちょっとごめんねー」

「つい先程通報があったものですから・・・」

「ちょーっと車内見せてもらってもいいですかー」

何だ何だと問い質すと、

「いや先程ねぇ、県道○○号線を走ってるワゴンが、屋根に人を乗せて走ってるって通報を受けましてねぇ」

「おたくらではないと思うんですけど、一応確認させてもらっていいですかぁ?」

勿論そんな事してもいませんしする訳もありません。

「どうぞ」

と、渋々車内を見せますが、勿論私達4人しか乗っていません。

警官も淡々と懐中電灯で車内を照らし、屋根の上も調べていました。

すると・・・

「ちょーっと、これは?」

何か嫌な予感はしたんです。

屋根の前方左右にうっすらと人間の手形のようなものがついており、後方左右には人間の足形のような跡がついていました。

それから簡単な事情聴取を受けている最中、車のボンネットが、

ベコリ

と軋みました。

以上、私が昨年5月に体験した出来事です。

長文失礼致しました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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