美奈子がいなくなってどれくらい経っただろう。
どこへ行くのもいつも一緒だった美奈子。
どんな悪ふざけも笑って許してくれた美奈子。
悪態をつく俺に美奈子はたくさんの愛情を注いでくれた。
美奈子がいなくなって初めて分かったんだ…
「俺を置いていかないでくれ!お前がいないと駄目なんだよ!」
俺は憚ることなく泣いた。泣き続けた。
美奈子に会いたい…俺が望むのはただそれだけだ。
「あらあらコウちゃんどうしたの?ごめんね、ママでちゅよ」
「奥さん灯油代8600円なります!」
「はーい!すぐ行きます!」
美奈子はまた俺の前から姿を消した。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話