中編4
  • 表示切替
  • 使い方

去年の夏休み、オレとAとBとで、M県のキャンプ場にキャンプに行ってきたときの話。

俺たち3人はバンドのメンバーで、大学でもプライベートでもとても仲が良かった。

この日は、「もう学校も卒業だしなんか思い出残そうぜ!!」ってことでキャンプしに行ったんだ。

ホントは海外とか行きたかったんだけどね。

バイトもしてないオレらには無理な話だったから、2泊3日のキャンプくらいしかできなかった。

ちょっと話ずれちゃったけど、ここからが本題。

オレ達は、キャンプの定番でもあるバーベキューを楽しんだり、近くの川で泳いだりして、それなりに充実した時間を過ごしてた。

1日目も終わって2日目。

オレ達はすでに飽きていた。

オレ「あー暇だ!!1日目で飽きちまったわ(笑)」

A「だから(笑)まだ2日もあんのにどうする?」

B「あっ!!そういえば昨日川の上流のほうに祠かな??なんかそんな感じのもんあったから、見に行ってみよーよ!!」

Bは昨日一人で上流のほうまで釣りに行ったときに祠を見つけたらしい。

ほかにする事もなかったから、オレ達3人はその祠に行ってみることにした。

A「疲れた…」

オレ「あー確かに。結構登ったからなー。てかB!!お前よくこんなとこまで一人できたな(笑)」

B「ついつい夢中になっちゃってさ(笑)あっここここ!!」

そこには人一人入れるくらいのぼろっぼろな祠があった。

A「なにここ、すげー気味わるい…。」

オレ「何びびっちゃってんの(笑)昼間だし大丈夫だろ!!」

こんなこと言ってたオレも、内心気味が悪くて早く帰りたかった。

オレとAが外から祠を見てるのも気にしないで、Bはへらへらしながら一人で祠の中に入っていった。

それから少しして

B「あっ中になんかあるよ!!鏡だ。ほら!!」

とか言いながら中から鏡を持ってBが出てきた。

Aとオレが「バカ!!いくらなんでもそれはまずいから(笑)早く返してこい!!」

って言った次の瞬間。

パリンっ!!

Bのバカが鏡割りやがった…

Bはいつもそういう役回りで、普段は真面目なんだけどどこか抜けてるやつなんだ。

B「あっ!!割っちゃった…どうしよ(笑)」

A「いやマジないわ。ヤバいって。とりあえずもう戻ろうぜ。」

オレ「そーだな…バレたらヤバいし。」

ってことでキャンプ場までダッシュで引き返した。

キャンプ場に戻ってきたオレ達は、もうクタクタになっていたのでそのまま眠ってしまった。

ジー、ザッザッザ

そんな音でオレは目が覚めた。眠い目をこすりながら、周りを確認するとBがいない。

オレ「おい、おいA!!B知らないか??」

A「…あぁ??あぁ…zzz」

ダメだこいつ…と思いながら、昼間のこともあるので心配になりBを探すことにした。

オレ「トイレにでも行ったかなー??」

とか独り言を言いながら外にでてみると、Bは川岸にいた。

その瞬間、ものすごい寒気がした。すぐにその場所を離れなきゃヤバいと思った。

けど、Bが目の前にいる。

よく見るともう一人いる…あれは誰だ??

川のなかにいる…白い服を着た女の人だ。

こっちに向かって手招きしてる。いや違う…Bに向かって手招きしてるんだ!!

Bは川に向かって歩き始めた。

このままじゃBが連れてかれる!!!!

そう思ったオレはBに駆け寄って引っ張った。

オレ「おい!!B行くな!!!こっちにこい!!!」

しかし、Bは

B「今行くから。もうちょっとだよ。行かなきゃいけない。オレハイカナキャイケナイ。」

って言いながらオレを引きずりながら川の方に向かっていく。

どんどん川に入っていくB、引きずられながらも必死に連れ戻そうとするオレ。

女はニヤニヤしながらまだ手招きしている。

頼む。Bを連れて行かないでくれ!!お願いだから!!!お願いだ!!!

そんなことをずっと思っていた。

しかし、水はどんどん顔に近づいてくる。

もうだめだ………

そう思った瞬間、今まですごい力でオレを引きずっていたBの力がなくなった。

B「うわっ!!冷たっ!!!!なにこれ!!!○○(オレの名前)どうしたの!??」

気付いたら女はいなくなっていた。

オレは泣いていた。Bが連れていかれなくて本当に良かったと思った。

けど、Bのバカっぷりに腹が立ったので、一発ひっぱたいて何も言わずにテントに帰った。

一睡もできなかったオレは、次の日AとBに事情を話して速攻キャンプ場をあとにして、そのまま近くの神社に向かった。

事情を話すと、何も言わずに中にいれてくれた。その後、お祓いをうけて今回の出来事の説明してくれた。

やはり問題はBが壊した鏡のせいだったこと。

鏡は、水難事故などで亡くなった人の霊を供養する役割があったこと。

その霊がBを呼んでBに鏡を壊させたということ。

Bと霊の波長が合ったみたいで、祠を見に行ったあの時からBは憑かれていたこと。

キャンプ場には結構そういったものが多いから、祠とかを見つけたら近づいてはいけないということ。

説明を受けた後、神主さんにお礼を言って、家に帰った。

それからはAもBもオレも元気に暮らしています。

長文で、誤字、脱字もあったかもしれませんが読んでくれた方ありがとうございました。

皆さんもキャンプに行くときは気をつけてくださいね。

怖い話投稿:ホラーテラー ノエルぎゃらがーさん  

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ