ゆとり、基地外、窓辺にて

短編1
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ゆとり、基地外、窓辺にて

どうも炊き込みご飯(仮)です。

これから三回に渡って、俺が今まで遭遇した三人の基地外について紹介したいと思います。

[塾]編

今から数ヶ月前、塾の体験学習に言った時の事です。

俺の隣に座った奴が確か田中って名前で、何を聞いても「いいえ、ケフィアです」としか答えないんです。

最初はギャグかなと思ったけど、本人は真顔で「いいえ、ケフィアです」を繰り返します。

んで、だんだん「あれ、こいつ殺していいんじゃねぇ?」と思い始めた頃、俺が何も聞いていないのに「いいえ、ケフィアです」とそいつが耳打ちしてきたんです。

普段温厚な俺もこの時はキレました。

するとそいつは筆箱の中に手を入れ、「カチカチカチカチ」と言う音がその筆箱から聞こえはじめました。

「何?」と思ったら、そいつは先生に呼び出され、その場を後にしました。

どうやら書類に不備があったみたいです。

「何をカチカチさせてたんだろう」とそいつの筆箱の中をこっそりみてみると、カッターがありました。

ドン引きと同時に恐怖を覚え、俺はその体験学習を早退しました。

あの日、あいつは俺にカッターで何をするつもりだったんでしょうか。

今となっては会うこともないでしょうし、もし会って聞いたとしても「いいえ、ケフィアです」と返されるのが関の山でしょう。

ゆとり教育ってホント怖いですね。

怖い話投稿:ホラーテラー 炊き込みご飯(仮)さん  

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