短編2
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見守って

怖くないです。

不思議と思った話です。

父が亡くなって13年。

当時 三姉妹の私達の上二人は嫁いでいたため、下の妹がマスオさん状態で両親と同居していました。

妹の子は「レン」

二才の男の子で 父も内孫は可愛かったのでしょう。どこへ行くのも一緒に。

毎日 自分がお風呂に入れ、目に入れても痛くないというほどの可愛がりぶりでした。

そんな父が急病で入院。

そのままわずか二週間で亡くなりました。

葬儀が終わり、火葬場へ。

全てが済み、火葬場から帰ろうと車に乗ろうとした時

妹が

「レン、なにしてるの?」

見ると レンが私達に背を向けて手を振っています。

レン

「おじいちゃんが『レンくんバイバイ』ってした。お空行った」

びっくりしました。

小さい子供には「見える」といいますが 本当にレンには父が見えていたのでしょうか。

入院してから容態が良くなく、子供は連れて行かない方がいいと レンも一度しか見舞いには行きませんでした。

おじいちゃんが大好きだったレン。

レンを大好きだったおじいちゃん。

きっとレンに最後に「バイバイ」を言いたかったのだと解釈しています。

お父さん

レンはとても優しい子に

なったよ

今 高校一年生

介護科に行ってるよ

でも 勉強がさっぱり出来ないって 妹が心配してる

ほかの子より幼い感じがするし

記憶力が弱い病気なんだって

見守ってやってて

私が言わなくても いつも見てるだろうけどね

頼むね

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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