短編2
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続・大脱出

続きです。

「な、何考えてんねん!しかもどうやって起こすねん!」

「今何時や?」

「2時過ぎやけど今それ関係ないやろ!」

「よう聞け。いっつも朝5時ピッタリに鳴るこの寺の境内の鐘を、今思いっきり鳴らしたるんや!」

「あかんてあかんてそれは!2時過ぎやで今!」

友人Kの提案で始まってしまった度胸試し。

誰が鐘を鳴らすのかを決めるため、全員で親指を上げ下げして指の数を当てるゲーム(意味わかりますか?ルンルンでいいんですかね)を小声でしたものの、僕からの第一声、

「ルンルン、ゼロ!」

で、自分の右親指を上げてしまい僕が鐘を鳴らす羽目に。

友人3人は200m程の坂の下で車に乗り込み待機。

入念なストレッチを終え深呼吸。

Kがゲームの後に放った一言が頭をよぎる。

「おっさん100m11秒台で走りよるから。生きて帰ってこいよ!」

僕は歯を食いしばって鐘を叩いた!

『ゴォ~~~ン!』

ひっそりと静まり返る辺り一帯に、普段は5時ピッタリに鳴る鐘が、2時過ぎにこだまする!

僕は走った!

坂道を走った!

今度は逆に、左に山が右に川が見える!

そらそやわと全力で走りながら、ふと向こう岸の老人ホームを見た!

その時!

老人ホーム在住の爺ちゃん婆ちゃんのほぼ全ての部屋の電気がパッと点いた。

5時や思て。

僕は笑けて足がもつれ、坂道を転がり落ちた。

結局、住職に見つかることはなかったけど、帰りの車から見えたあの老人ホームの部屋の電気は、また消えていた。

爺ちゃん婆ちゃん夜中に起こしてごめんなさい。

実話ではありますが、たいしたオチもないのに二つに分けて投稿してしまったのは、僕の文章力のなさが原因です。

読んで頂きましてありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー たびがらすさん  

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