短編1
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ひいばあちゃん

私は幼い頃、ひいばあちゃんが大嫌いだった

姉が家の中を走り回ってもベッドの上を跳びはねても怒りはしなかった

私が同じことをすると鬼のように怒った

しかし九十歳を過ぎていたので私が五歳ぐらいになる頃には寝たきりになっていた

 

ある土曜日のことだ

家族全員がひいばあちゃんの周りに集まっていた

ひいばあちゃんは老衰で亡くなったのだ

幼い私は「死」というものがわからず、ただ周囲の雰囲気に合わせて静かにしていた

 

葬式当日

ひいばあちゃんの大きい遺影

柩の中で静かに眠るひいばあちゃん

その横に真っ白な、いや、薄い灰色のひいばあちゃんがいた

ひいばあちゃんと目が合ったが、優しく、けれど寂しそうに微笑んですぐに消えていった

 

 

 

後々両親に聞いたのだが、「○○(私)は頭がいい。立派なうちの跡取りになるから厳しく育てなきゃいけない。でも○○には可哀相なことをした。許しておくれ。」と言ってたそうだ

 

あの笑顔の意味はそういうことだったのだろうか

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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