バツツット

バツツットはベトナム、ラオス、マレーシア、北ボルネオにまたがる広い地域に生息するとされる人型の未確認生物だ。
目撃された地域によりウジット、ンゴウイ・ルングとも呼ばれる。
未確認生物学者の間ではビッグフットやイエティと同種の生き物だと考えられている。
北ボルネオでは住民によく知られた存在だ。ひじょうに攻撃的で人を襲うこともあるという。
バツツットを世に知らしめたのは、オランウータンの調査と保護で知られるイギリス人動物学者のジョン・マッキンノンである。
マッキンノンは1970年代に東南アジアで類人猿の調査を行い、その過程でベトナム北部ハティン省のヴュ・クワン近郊で、それまでに見たことのない人に似た足跡を24組発見した。さらに、その後の調査で謎の生き物の古い目撃記録と新たな足跡を見つけた。
そして、この生き物は1941年にジャワ島で初めて化石が発見されたメガントロプスの生き残りではないかとの見解に至った。メガントロプスとは初期の人類に属し、ジャワ原人や北京原人よりも進化した種という。これまでに発見されている頭骨の化石から、身長は最大で275cmにもなると推測されている。そのため巨人を意味するメガントロプスという学名が付けられた。
マッキンノンはこれらの研究結果をまとめ、1975年に『赤い猿の追跡』を出版した。
バツツットの最も古い目撃は1918年と1923年のヴァン・ハーウォーデンというハンターが伝えた記録だ。ハーウォーデンは人に似た足跡を見つけて追跡したが、その主を探しだすことはできなかった。1947年にはフランス人開拓者が人のような生き物を目撃し、「野人」と呼んでいる。
1960年に始まり、1975年まで続いたベトナム戦争では、南北のベトナム軍とアメリカ軍がジャングルで激しい戦い繰り広げた。その戦闘中に全身が褐色の毛に覆われた人のような生き物がしばしば目撃されている。
ベトナム帰還兵のクレッグ・ジョーゲンソンが、2001年に出版した『いかれたGI:ベトナム戦争の奇妙だが真実の物語』に、彼の部隊が体験した謎の野人の話が掲載されている。ジョーゲンソンの部隊はジャングルでベトコンと交戦中に二足歩行の毛むくじゃらな生き物と遭遇した。身長が150cmほどで、顔と手足以外は毛に覆われていた。その生き物は石を投げてきたので兵士たちは「ロック・エイプ」と呼んだ。
さらに、海兵隊が石を投げられたとか、軍用ヘリコプターの操縦士が目撃した話もある。拳を振り上げ雄叫びを上げる姿は、猿よりも人間に近い仕草だったという。
北ベトナム軍側の話では戦争末期の1974年に、将軍のホアン・ミン・タオがンゴウイ・ルングの存在を証明するため捜索隊をベトナム中部の高原地帯に派遣したが、何も発見できなかった。
ベトナム戦争当時のアメリカ軍には奇妙な話が残されている。1966年、あるアメリカ軍憲兵が野人を捕獲した。それはヘリコプターに吊るされたネットに積んで基地に運ばれ、その後飛行場からベトナム中部の主要な港湾都市ダナンに移送された。ベトナムで巨大な猿が捕獲されたというニュースは、アメリカ国内でも1966年11月に報道されたが、捕獲された野人の行方は不明だ。
バツツットを研究するベトナム人学者も少なくない。ハノイの生物学者トラン・ホン・ヴェトは、1982年に膨大な国の資料からベトナム南部のクン・トム省で採取された長さ28cm、幅16cmの足型を発見した。足型の写真はのちに公表されている。

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