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ハーキンマとは、アメリカ合衆国のフラットヘッド湖に生息していると思われる水棲の未確認生物(UMA)である。

また、「フラッドヘッド・レイク・モンスター」「スキューのガー助」「モンタナ・ネッシー」など、多彩な名前で呼ばれていたりする。

この生物の姿や正体には諸説入り乱れており、かなり情報が錯綜している。また、「スクリューのガー助」なる奇妙な名前がネット上に出回っていることについても後に触れたい。

この生物がはじめて目撃された年代については定かではないが、記録に残されている限り、それは1889年であるとされている。

この年、ジェームス.C.カー大尉はこの湖を船で渡っている最中、遠くに巨大な生物が居るのが見えた。フラッドヘッド湖は海と繋がっているため、はじめは迷い込んだクジラであ0ると思ていたものの、その生物が船に接近してくると、それが未だかつて見たことも無い巨大な生物であることが分かった。
これを目撃したのは船にのっていた乗員や乗客数名ですぐにパニックが起き、ジェームス大尉はその場でライフルを撃ちこんだものの、弾は外れ、その生物は湖の奥深くに潜っていったといわれている。

1949年7月13日には、シアトル銀行役員と地区セールスマネージャがこの生物を目撃、映像の撮影に成功している。
その映像を確認すると、湖の表層をおよぐ巨大な黒い影がうつされており、その体長は12フィートを遥かに超えている。

その後年代は不明だが、湖畔の村の保安官ジグラー氏はハーキンマ目撃の多さに興味を持た。フラットヘッドの水面を見続けたあくる日、激浪が押し寄せ、謎の生物が現れる。
その生物はアヒルとティラノサウルスのような姿だったとされている。
ジグラー氏は、コリノサウルスではないかと推理している。
しかし、のちにこれはサメと、あり理由によってまぎれこんだアザラシではないかと言われている。

このように多くの目撃情報があることから、フラッドレイク湖の怪物は一躍有名になり、様々な噂が錯綜した結果、日本でも紹介されることとなった。

この時、紹介された名前が「ハーキンマ」
小学館が1972年に発行した「なぜなに世界の大怪獣」である。

この本によれば、フラットヘッド湖に生息する謎の生物を「スクリューのガーの助」として紹介。(理由は、この生物が進むときにスクリューの回転音のような音をたてて泳いだためとされる)

インターネットなどで検索した際に多く現れるハーキマンの写真は、この雑誌に掲載された写真だという。

写真を作ったのはビル・ニクソン夫人という人で、息子のロナルドとメイナードがそれを手伝ったらしい。海外ではすぐに合成写真だと分かって忘れられたようだ。それが日本では、子供向けの雑誌や書籍で何度も紹介されたため「スクリューのガー助」というインパクトのある名前とともに、人々の記憶に残ってしまったのだ。

このため、「ハーキマー」も「スクリューのガー助」も、日本固有の別称である。

 このUMAは現地では「モンタナ・ネッシー」または「フラットヘッド・レイク・モンスター」と呼ばれている。

 ちなみに、「スクリュー尾のガー助」「ハーキンマー」は『SFマガジン』の1962年9月号、超常現象研究家・斎藤守弘氏の連載『サイエンス・ノンフィクション』第10回「恐龍は現存する?」である。
 斎藤氏は他にも何度もフラットヘッド・レイク・モンスターの記事を書いているのだが、一貫して「スクリュー尾のガー助」と表記している。