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●ミゴーの生態

 ミゴーとはパプアニューギニアで目撃される水棲のUMAで、体長は最大10メートル、性格は獰猛で外見は、首に馬のようなたてがみ、亀のような手足、ワニそっくりの尾をもつという。

●ミゴーの目撃談、正体

 南太平洋にあるニューギニア島の東半分と周辺の島からなるのがパプアニューギニアで、熱帯地方である。そのパプアニューギニアのダカタウア湖に棲息すると言われるのが、巨大生物でるミゴーだ。ダカタウア湖は火山でできた大きな湖だが、アルカリ性が強く、魚の数は大きさのわりに少ないという。

 ミゴーは日本ではマニアの間では知られた存在だが、海外ではそれほど有名ではない。日本からは何度か調査が行われており、1972年には太平洋資源開発研究所によって調査が行なわれ、近隣の村ではミゴーに関する言い伝えがあることが分かった。1994年には日本のテレビ番組によって湖面から姿を表しているところが撮影された。2003年には早稲田大学の探検部が調査を行い、ダカタウア湖には5メートル以上の生物が棲息しているという情報を得た。そして調査中、大型の生物の撮影に成功した。さらに2008年には、また日本のテレビ番組によって調査が行なわれ、水面を浮遊する物体が撮影された。

 しかしこれらの調査で撮影されたものは全てミゴーの存在を裏付ける証拠にはならないもので、1994年の調査で撮影されたものはやらせであるとする説があり、2003年の早稲田大探検部のものはワニではないかと言われている。2008年に撮影されたものもミゴーであるかどうかは分からず、ただの流木である可能性もある。

 現地の言い伝えでは、ミゴーは「マラサイ」と呼ばれ、ヘビなどの氏神だとして信仰の対象になっているという。その伝説では口はワニのように裂けて大きく、手足はヒレ状で、長い尾を振りながら泳ぐという。現地での目撃談は多く、正体はともかくもダカタウア湖になんらかの巨大生物が存在すること自体は明らかなようだ。

 その正体については「古代の恐竜の生き残り説」「ワニの誤認説」がある。

 現地人の伝説や目撃談を総合すると、ミゴーの形状は首長竜やモササウルスのような恐竜のようである。体長10メートルというサイズの水棲生物は、サメかクジラ程度しかいない。しかしダカタウア湖は淡水であるため、棲息するとしたらは虫類か淡水魚だ。そして特徴を考えるとは虫類であると思われる。

 モササウルスは白亜紀後期に棲息していた恐竜で、ワニのような頭部を尾を持ち、四肢はヒレになっていた。体長は12〜18メートルにもなる。恐竜は一般的には絶滅したと考えられているが、もし現在まで生き残って、独自の進化を遂げていたとしたら。ミゴーは恐竜の生き残りなのかもしれない。

 もっと現実的な説が「ワニの誤認説」だ。体長10メートルというサイズはワニにしても大きすぎるが、非現実的な大きさではない。捕獲されたものでは大きなもので6メートル程度が多いが、7メートルや8メートルのものも記録に残っている。10メートルもある巨大ワニが、あまりに大きいために未知の生物の思われているという可能性もあるのではないだろうか。今後さらに情報が集まれば、正体も明らかになるだろう。