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翼竜系のUMAとして世界的に有名なのはこのオリチアウ だろう。

カメルーンを中心に目撃情報の多いオリチアウ は、翼を広げると2mをこすと言われているUMAで、外見はコウモリのような胴体にプテラノドンのような頭部が特徴的だ。

現地ではこのオリチアウ に特徴が酷似している伝説の怪鳥コンガマトーと同一視されており、古くからある伝説と目撃談の共通点も多く、信憑性の高いUMAだ。

実際、シーラカンスのように古代の生物の生き残りというのは世界中で発見されており、オリチアウ も古代に生息していた翼竜の生き残りではないかという説も上がっている。

目撃例によると、オリチアウ は羽毛のない翼を持ち、樹の枝などに逆さに止まる様子などがコウモリに似ており、大きく伸びたくちばしのようなものに細かな歯がぎっしりと並んでいたそうだ。一説にはこうした特徴からオオコウモリ(世界最大のコウモリ)の1種ではないかとも言われているが、特徴的なクチバシや全長2mという特徴はオオコウモリとは一致しない。

最初の目撃談は1932年、「オーパーツ」などの言葉を作ったことで有名な動物学者のアイヴァン・サンダーソンが、カメルーンで伝説となっている怪鳥「コンガマトー」を調査するためアスンボ山の渓谷に降りた時、鋭いくちばしを持った怪物に襲われたそうだ。

サンダーソン氏は怪物から逃れるため川に飛び込み、拳銃で応戦するも既に飛び去った後だったという。

サンダーソン氏はその時の特徴を克明に記憶しており「ワシよりも大きく長いクチバシと、そこに生えた小さな歯、クチバシをカチカチと鳴らし、全長は3.5mはあった。急降下して襲ってきた時に喉のあたりに垂れた肉垂れを確認し、この生物は付近の原住民が「コンガマトー」と言い恐れていたものとおそらく同じであろう」と説明している。

その他にも1956年、エンジニアのJ.P.F.ブラウン氏がオリチアウ らしき生物を目撃しており、午後6時頃、ザンビアのバングウェウル湖に訪れたブラン氏は頭上にまっすぐに通過していく大きな生き物を見たという。ブラウン氏によればそれは古代の生物によく似た外見をしており、細長い尾と、犬の口のように尖った頭であったという。

さらにその後の1957年、現地の病院に旨を負傷した患者が運び込まれ「バングウェウルで大きな鳥に襲われた」という。その場で襲われた生き物の絵を描くように言うと、患者はオリチアウ そっくりな翼竜を描いたという。

このようにカメルーンを中心に目撃例が集中しており、この翼竜のような生物は生存している可能性が極めて高い。

しかしこの説を否定する者達の中には「バードウォッチングのエリアとして有名なバングウェウルでこれだけしか目撃されないのはおかしい」ということを言っている人も少なくはない。

また「鳥類が進化した今の時代に翼竜がそのままの姿で生き残るのは難しいのではないか」という声も上がっており、アフリカ大陸に生息するサイチョウやオオコウモリの誤認ではないかという説もある。

しかしながらサイチョウやオオコウモリとは明らかにサイズが違うため、オリチアウの存在を完全に否定できる説は今のところはなく、事実は謎のままである。