毎月お題の短編練習枠(🌱初心者歓迎)

皆さんこんにちは。
一向に文章が上達しないふたばです。(´・ω・`)
己の練習に他人を巻き込んでやろうと、掲示板を建ててみました。
以下、ここでのルールを説明します。( ᴗ ̫ ᴗ )

🌱ここは、短編の練習をする為の掲示板です。

🌱毎月単語を3つ、お題として出しますので、短編の「三題怪談」を募集します。

🌱「三題怪談」とは、1つのお話に決められた3つのお題のワードを入れなければならないという“縛り”で御座います。

🌱お話の長さの目安は、原稿用紙2枚分(800字)程度。
(あくまでも目安です、越えてしまってもヨシとします)
文字数カウント↓
https://phonypianist.sakura.ne.jp/convenienttool/strcount.html

🌱お題は毎月一日に更新されます。

🌱提出期限は毎月28日までとします。

🌱お話はいくつ投稿しても構いません。

🌱初心者大歓迎。実際私もほぼ読み専なので、文章が下手っぴです。軽い気持ちでご参加下さいませ。

🌱ここで投稿されたお話は、“ご自身で書かれたお話ならば”怖話の通常投稿にあげても構いません。
寧ろ、多くの方に見ていただけるよう、ここで試し書き、本投稿で完成品といったように使って下さいませ。
何なら他サイトでも投稿されている方は、そちらへあげるのも問題御座いません。
(※他の方の掲示板でも同じとは限らないので、その都度そこの掲示板主へご確認下さい)

🌱題名も付けて頂けると助かります(題名は文字数には含みません)。

🌱感想だけのご参加も大歓迎です。

🌱明らかな荒らしコメントは即刻削除致します。慈悲はありません。

=============================

【4月お題】

「卵」「楽園」「嘘」

投稿期間 4/1 0:00〜4/28 23:59

=============================

ですがまぁ…建ててみたは良いものの、私が独りで短編を書き続ける寂しい場所になりそうな気がします……

そこで!ちょっとした特典代わりと言っては何ですが、ここで投稿されたお話は、私ふたばが朗読させて頂きます。ᕦ(ò_óˇ)ᕤ
具体的に言うと、YouTubeにてその月に投稿されたお題の回答を、纏めとして朗読してアップします。
素人の朗読ですのでレベルは低いですが、創作意欲の糧になれれば幸いです。( ᴗ ̫ ᴗ )

※朗読されるのが嫌だという方は、お手数ですが文末に「※否朗読希望」とお書き下さいませ。

📚過去のお題アーカイブ
【9月お題】「彼岸」「ぶどう」「ネジ」
https://youtu.be/DlNJ68yKIfA
【10月お題】「十五夜(月のみでも可)」「図書館」「菊」
(※お題提供:あんみつ姫さん)
https://youtu.be/iA4spsQlSMA
【11月お題】「りんご」「子ども」「落ちる」
https://youtu.be/UMVBBrycZqU
【12月お題】「肖像画」「塩」「M」
(※お題提供:むぅさん)
https://youtu.be/MJmFrqUqvj0
【1月お題】 「ウシ」「晴れ」「厄」
https://youtu.be/N0tX10EOJoE
【2月お題】 「僧」「遊泳」「踊り」
Extraお題「怪僧」「宇宙遊泳」「阿波踊り」
(※お題提供:嗣人さん)
https://youtu.be/9j2vK_kKzhE
【3月お題】 「風」「証」「波」
https://youtu.be/zZoV2ce7poU
【4月お題】「サクラ」「窓辺」「人形」
https://youtu.be/kZzfmq8cNvM
【5月お題】「母」「鬱」「川」
https://youtu.be/RNqUE92-K2k
【6月お題】「クラゲ」「雨」「失踪」
https://youtu.be/BM0ataca42E
【7月お題】 「天の川」「亀裂」「写真」
https://youtu.be/RcXTXfzfKUk
【8月お題】「手を振る」「扉の向こう」「呼ばれる」
(※お題提供:ラグトさん)
https://youtu.be/omL3byV-eF0
【9月お題】「アリス」「スープ」「ハサミ」
https://youtu.be/w20FnRK-bQQ
【10月お題】「バラ」「時計」「たばこ」https://youtu.be/g_zxwy1H73I
【11月お題】「無人探査機 」「提灯鮟鱇 」「地引網 」
(※お題提供:ロビンⓂ︎さん)
【12月お題】
「プレゼント 」「空席」「信号 」
【1月お題】
「トラ」「階段」「玉」
【2月お題】
「ネコ 」「チョコレート」「箱」
【3月お題】
「ウメ 」「日記」「歌声」
【4月お題】
「駅 」「看板」「ポスト」
【5月お題】
「灯り」「公園」「針」
【6月お題】
「カッパ」「アジサイ」「自転車」
【7月お題】
「浜辺」「貝」「欄干」
【8月お題】
「ニセモノ」「蝋燭」「指」
【9月お題】
「帰り道」「ビン」「コスモス」
【10月お題】
「先生」「空腹」「筆」
【11月お題】
「橋」「ゾンビ」「忘れ物」
【12月お題】
「足音」「雪」「吐息」
【1月お題】
「ウサギ」「獣道」「目」
【2月お題】
「鬼」「酒」「身代わり」
【3月お題】
「都市伝説」「ピアノ」「ボタン」
【4月お題】
「絵本」「珈琲」「霞」
【5月お題】
「シミ」「地下」「蝿」
【6月お題】
「ダム」「悲鳴」「カエル」
【7月お題】
「夏草」「鏡」「プラネタリウム」
【8月お題】
「漂流」「雲」「ラムネ」
【9月お題】
「神隠し」「お米」「カバン」
【10月お題】
「皮」「警告」「お札」
【11月お題】
「1週間」「影」「オレンジ」
【12月お題】
「ケーキ」「透明」「チャイム」
【1月お題】
「 」「 」「 」
【2月お題】
「穴」「遅刻」「節」
【3月お題】
「足跡」「惑星」「メッセージ」

※追記:ここのお話を本投稿へもアップされる方へのお願い
🌱先に述べた通り、ここに書いたお話は一般の怖い話にも投稿して頂いて構いません(そもそも著作権は作者のものですから)
🌱一般投稿分は掲示板のレギュレーションから外れますので、文字数を気にせず加筆修正しても何も問題御座いません。
🌱ですが、投稿の際には題名に“三題怪談”の文字を付けないで下さい(同じ企画系列の題名が並ぶとうんざりしてしまうユーザーが現れ、揉める為。実際、過去にそういう事がありました)
🌱また、お題の単語をお話の解説欄に載せると、その単語に気を取られて純粋な短編として楽しめないので、読者的には解説欄には“掲示板より”とだけ書いて頂けると助かります。
(コメントにお題の単語をネタバレ防止で公開するのはアリです)
(ここのページのURLは貼っても貼らなくてもいいです)
🌱代わりに、投稿作のタグ欄に、お題の単語タグ3種と“毎月お題の短編練習枠”タグが知らぬ間に付いております。十中八九私ふたばが犯人なので怖がらないで下さい。

企画というより常設となるこの場所は、細く長く続けていきたいので、何卒、ご理解下さいませm(_ _)m

皆さま、ご無沙汰しております。11月は惜しくも投稿に間に合わず断念しましたが、12月のお題怪談、投下させていただきます。

返信

朗読の感想も、こちらで宜しいかしら………

ふたばさん、御忙しいと思われる中で投稿された朗読、拝聴致しました(礼)。

『薔薇の香りの煙草』が、落ち着きの有る素敵な御声で、ジンワリとした味わいの怪談に昇華されていて、感激してしまい、込み上げるものが御座いました。

中でも記号だけの台詞の表現が「こう言う形なんだ」と驚かされながら、「読んで下さり有難う御座います」と改めて感じた次第です。

クリスマスシーズンと年末年始、御身体に御気を付けられまして………

返信

@ふたば 様
誤字がございました。
乾燥→感想 と読み替えてくださいませ。

いやはや。
早速、冒頭からこの有様ですから。(^_^;)
睡眠、栄養をしっかりとり、腰痛と内臓疾患早く治します。

ふたば様も、ご無理だけはなさいませんように。
12月後半も健やかにお過ごしになられますよう。
お祈り申し上げます。

返信

@ふたば 様
お忙しい中、返信と乾燥ありがとうございました。
今月のお題3題が与えられて、真っ先に浮かんだのが、このお話でした。
でも、最初から、死亡フラグの立つ、実に分かりやすい ある意味「定番」怪談でしたね。
800字以内にまとめることが出来ましたが、その分怖さが半減しました。
ふたば様のお住いになられている地方は、12月でも路面が凍結するようなことは、滅多に鳴りのでしょうね。羨ましいです。

隣県になりますが、過去、自動車教習所の教習車が凍結した路面にて、死亡事故を起こしたことがあったそうです。教習車ですから、当然、助手席には、教官同乗していました。
もし、タイヤが滑った場合は、滑った方向にゆっくりとハンドルを切る、ブレーキを踏まない、というセオリー通りの運転だったにもかかわらず、運転技術だけでは、防げなかった悲劇的な事故でした。厳しい冬を迎える地域では、風化することなく語り伝えられている悲しい事故です。

北国は、もうじき本格的な冬を迎えます。
一年中で最も華やかで楽しい季節に潜む危険な恐怖。
幸せな恋人同士を襲った悲劇として描いてみました。

今年は、年末28日まであと二作ほど書きますね。
朗読しやすいようなお話800字以内で、書きます。

ふたば様は、お仕事プライベートが多忙で、実際、投稿する機会が少なかったかもしれませんが、You Tube動画に朗読という形でアップしていることが、元々ふたば様が持っていらっしゃった優れた感受性と文章力を向上させる要因となっているように感じました。

ふたば様が最近アップなさった『探す』という先月の三題お題を元に書かれた作品は、アワードをとってもおかしくないほどのクオリティですし、ふたば様は、ご謙遜なさっていらっしゃいますが、怖い話だけではなく、多彩なジャンルの作品を描ける方だと思います。

なにより、若さというお金では変えない、「希望」があります。
これから、大きく羽ばたく方、その才能を生かし、多方面でご活躍できる方と期待しています。

リレーのアンカーですね。
ふたば様でしたら、きっと納得のゆくラストで締めくくってくださると信じていますし、ロビンさんの言葉をそのまま借りると、ふたば様の描く作品が、「面白くないはずはない。」と。

私も、負うた子に教えられる 気持ちで、謙虚に真摯に精進してまいります。
これからも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

返信

@林檎亭紅玉 さん今月も御参加有難う御座います( ᴗ ̫ ᴗ )

冒頭の、血の繋がらない娘からの告白で既に結構インパクトがあったのに、そこからの妻を含めた3人の関係が中々にディープで、しかし誰しも覆らない程想いが強くて、複雑化しないのに読んでいてその深みに沈んでしまいました( ÒㅅÓ)

ある種呪いとも取れる程不思議な体質を持っている妻、愛する娘にさえ向いてしまいその現象が、男の悩む「妻の自分への想い」の答えである事が、なんとも悲劇的ですね…… ᐡ•͈ ·̭ •͈ᐡ

返信

@あんみつ姫 さん御参加有難う御座います( ᴗ ̫ ᴗ )

水溜まりは夜更け過ぎに、路面凍結へと変わるのですね…(。-∀-)
急いで焦る気持ち、黄信号で爆進、中古の冬タイヤ、この文字数でかなりの死亡フラグですね…、最早教習所の教材に使えそうです( ´ ꒳ ` )ノ

この時期はイルミネーションが綺麗ですし、恋人同士会話も弾んで脇見運転も多そうですね。助手席が空席のままだったらきっと安全に帰れたのでしょうね´ᯅ `

返信

『あなたたちへ』

「楽しかった」
 と、娘は言った。
「ありがとう」
 とも。

 そうして、そのまま横断歩道へ駆け出して行った。
 信号機には青いランプが灯っていた。
 実際に死ぬつもりなんか、無かったのかもしれない。

 男が娘の恋心に気付いたのは、娘の十六の誕生日だった。愛しています、と、妙に大人びた口調で言われて、どれほど戸惑ったか知れない。
 血のつながりは無かった。再婚相手の娘、それだけの間柄である。
「そんな、困るよ」
 一般的な義理の父としての責務を果たそうと、彼はそんな言葉を口にした。
「君のことは、僕の本当の子供だと思っている。娘としては本当に愛している。でも、それだけなんだ。女性としては見られないよ」
 嘘を言ったわけではない。
 男が愛しているのは、妻一人だった。

 妻は、長らく元夫からの暴力に悩んでいた。それでも、元の夫を愛していたらしい。周りの忠告にも耳を貸さず、延々と暴力に耐えながら夫婦を続けていた。
 男も、元は彼女の為を思って色々と口を出していた知人の一人に過ぎない。
 男は、少しだけ不思議に思う。
 自分と出会って、妻は……もとは、あの最低な夫の妻であった女は、変わることができたのだろうか。
 同情が恋心に変わるのに、時間はかからなかった気がする。
 男が想いを打ち明けると、女は意外なほどあっさりと暴力的な夫への想いを断ち切った。離婚の後に再婚。もめ事が無かったわけではない。元夫が、男の元へ怒鳴り込みに来たこともある。
 それでも。
 女は、元夫との間に授かった、ただ一人の娘を連れて。
 男の元へ来てくれた。
 妻として、母親として、やり直すために。

 伴侶として、父親として。
 精一杯やって来た、つもりだったのに。
「お母さんは大好き。でも、お父さんのことは、男の人として好き」
 黒目がちな瞳に涙を一杯に溜めて、娘はそう呟く。
「お願い。お父さん、私の恋人になって」

 クリスマスの日、妻は夜勤で出かけて行った。
 共働きの夫婦なのだから、こんなことはままある。
 娘は、お父さんと食事に行きたいと言った。
 そのくらいなら、良いだろう。家族でのクリスマスが過ごせなかった、せめてもの償いだ。
 あくまで、父親として。

 娘も、それだけはわかってくれた、と、その時は思った。

 「楽しかった」
 「ありがとう」

 信号が青に変わり、娘が横断歩道に駆け出す。若い娘らしい、軽やかな足取りで。
 居眠り運転のダンプが突っ込んで来たのは、その直後だった。

 車の後部座席には、赤と緑の包装紙に包まれた大きな箱が置いてある。真っ赤なリボン。赤地に緑のモミの木が印刷された包装紙。
 添えられたカードには、娘の名前。

「もう、一年になるのね」
 クリスマスソングが流れる車内で、妻が小さく呟く。助手席は、妻の指定席だ。
「私、悪い母親だったかしら」
 妻が声を詰まらせる。
 男は、前を向いたままハンドルを握る。
「あの人、ね」
 男の顔が強張る。『あの人』というのが、妻の元夫であることがわかっていたからだ。
「私が別れるって決めてから、もう、滅茶苦茶なの。あなたも知っているでしょう? 会社はクビになるし、実家の商売はうまく行かないし、友達だった人たちもお金を借りたままいなくなったり……最後はお酒におぼれて、借金を重ねて、重い病気になって……とうとう去年、首を吊って、それでも死にきれなくって、最近まで病院で生きてたんだって……」
 葬式には行かなかった。行かせなかった。元夫なんて、所詮は他人だ。どうなろうと知ったことではない。
「昔っからこうなの。あなたには言っていなかったけれど……。私に暴力を振るう父親も、意地悪なクラスメートも、贔屓をする先生も、嫌らしいことばっかり言う上司も……元の夫もよ。皆、皆酷いことになっているの」
 男は茫然として妻を見つめる。
 美しい妻。
 そう言えば。
 妻と喧嘩した知人は、翌日怪我をした。酷い接客のコンビニ店員は、何故か顔中に酷い発疹ができて、仕事を辞めなければならなくなった。
「でも私、あの子は本当に大事だった。仕事ばっかりで、良い母親じゃなかったかもしれない。でも、あの子には幸せになってほしくて……幸せになってほしかったのに……」
 赤信号で車が停まる。
 男はすすり泣く妻の肩を抱く。
 後部座席。
 もとは娘の指定席で、今は空席になっているその場所では。
 受取人のいないプレゼントが、静かに佇んでいる。
 プレゼントは、いつも妻が選んでいた。
 娘の喜ぶ顔を思い浮かべながら、何年も。

返信

ふたば様
12月のお題を書きました。
800字以内にまとめました。
ご笑覧いただけましたら嬉しいです。

「白い恋人たち」

信号が赤から青に変わった。
弘は、アクセルをふかし、麻衣が待つ野外コンサート会場へと急ぐ。
昼過ぎから降り出した雨は、時折白いものが混じり出し、路面は、早くも凍結し始めている。

今宵は、クリスマス・イブ
郊外の小高い丘の上で行われるイベント会場までの道のり、はやる気持ちを抑えながらも慎重にハンドルを切った。この日のために、免許を取得し、待ちに待った新車で初めてのデート。

ダウンジャケットのポケットには、クリスマスプレゼントに選んだ、麻衣の誕生石 オパールの指輪が入っている。
コンサートからの帰り道、隣の助手席に座る麻衣の姿を想像し、思わず頬がゆるむ。

帰り道は、雪になるかもしれない。
冬タイヤは、中古品で済ませた。
麻衣へのプレゼントと新車購入に、冬のボーナスとなけなしの貯金を使い切ってしまったことに一抹の不安が胸をよぎる。

♪雨は夜更け過ぎに~雪へと変わるだろ。♪
ラジオから、この時期の定番ソングが流れ始めた。

「まずい。もうこんな時間だ。」
交差点の信号機が青から黄色に変わろうとしていた。
アクセルをふかし、一気に通り抜ける。
クリスマスのイルミネーションが、黒く濡れた路面を虹色に変えていた。

     ○○○○○○

「キレイ。とっても、今夜は、ありがとう。毎年、この日が待ち遠しくて。」
空席だった助手席に、麻衣がいて、弘の左手を握っている。
左の薬指には、七色に光るオパールの指輪が優しい光を湛えていた。
「ふたりだけのキャンドルサービス。今年で何回目かな。」
「ううん。見てごらん。ほら、僕たちのような恋人たちがあそこに。」
「ホントだ。寂しくないね。」

    ○○○○○○○○
ニュースを申し上げます。
『今夜22時20分頃、県道交差点で、若い男女が乗る乗用車が、近くのガードレールに衝突し、一時間後に死亡が確認されました。事故当時、路面は、ブラックアイスバーン状態でした。現場は、毎年この時期、事故が多発することから、この日も…。』

返信

皆様今晩は🌱
ようやく、ようやく、10月のお題怪談の朗読がアップ出来ました…!( ꜆ᵒ̴̶̷̥́ㅿᵒ̴̶̷̣̥̀ )꜆

【怪談12話詰め合わせ】毎月お題の短編練習枠(R3年10月)【ふたばかえでの幻燈草双紙】
https://youtu.be/g_zxwy1H73I

前の月(9月)のお話の数より3話少ない筈なのに、動画時間は1.5倍の3時間で御座います。
アホみたいに長いので、概要欄のタイムスタンプをご活用下さいませ( ᴗ ̫ ᴗ )
pcでの編集を覚えた(覚えたとは言っていない)ので、音質はこの動画時間で前回の倍良くなっております💪🏻 (`꒳´)

少しでも皆様のモチベーションの維持に繋がれば幸いです╰(*´︶`*)╯📝

さぁ次はゲルさんのお話が上がるまで11月分の動画作成を進めて来ます(ᓄ`ʘ Дʘ)=O!!!

返信

ふたば様
こんばんは。
先月11月月間アワード受賞いたしました。
ふたば様のイベント企画10月期のお題三題「タバコ」「バラ」「時計」から生まれた作品でした。8月に続き、このイベント企画がきっかけで 受賞することが出来ました。

こんな拙作で、それも優れた作品がたくさんある中で、申し訳ないような気持ちで投稿しました。何度か推敲を重ね、やっと本編に投稿したものです。

もし、この企画がなかったら、私は、作品を書き続けることが出来ませんでした。
ふたば様には、感謝しかございません。

宿題を出されないと勉強しない 子どものような母を笑ってください。

とにかく、諦めずに行動すること。
地道に書き続けることしかないんだなと思いました。
そのためにも、毎月のお題三題だけは、しっかりと続けていくことを習慣にしたいと思います。

ふたば様は、私と違い、お若いのに、とても聡明でしっかりなさっていらっしゃいます。
また、お人柄に加え、実力と文才を備えていらっしゃる方です。
お仕事を持ちながら、執筆活動や動画配信を行うのは大変だと存じますが、待っていますから。ふたば様のペースでよろしいので。
決して、ご無理だけはなさいませんように。
くれぐれもお身体ご大切になさってくださいませ。

リレー怪談 いよいよ終盤に差し掛かりましたね。
応援しています。

12月のお題三題も 頑張って書きますね。
800字以内にまとめられるように、「てのひら怪談」という短編を定期的にアップすることにいたしました。
ふたば様のご負担にならぬように、いたしますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
返信は不要です。

おやすみなさいませ。

返信

@ふたば 様
こんばんは。
お忙しいところに、ご無理させてしまったようで申し訳なかったです。
今月のお題ありがとうございました。
たしかに、難しいそうですね。
(^_^;) 
そして、さすがですね。
先月のロビンさんのお題、書きやすかったとのこと。
ふたば様の作品、とても完成度が高く、読んでいて興味深かったです。
完成版2800文字の本編を怖い話にて読んでみたいです。

リレーは、アンカーをご希望でしょうか。
いずれにせよ、着々と実力をつけていらっしゃるふたば様、元々素晴らしい才能をお持ちの方なので、きっと、自他ともに満足する走りをしてくださると信じ期待しています。
私はといえば、ふたば様の三題お題がなければ、一作も生み出せなかったかもしれません。
相変わらず駄作、拙作ばかり排出しておりますが、こんなに続けて作品を投稿できたのは、ふたば様のおかげです。ありがとうございました。
心より感謝申し上げます。
ゆっくりでいいんです。
お寒くなってまいりました。
どうか 決してご無理だけはなさいませんように。
紆余曲折 いろいろ思い患うことも多々あり、馬齢を重ねるだけの日々ではございますが、明るく元気にやれています。
ふたば様の優れた感性と優しい心、誠実なお人柄が滲み出る動画配信、楽しみに待っています。
納得のゆくものが得られますように。
お祈りしております。
ではでは、このへんで
失礼させていただきますね。
おやすみなさいませ。
ご自愛くださいますように。

返信

ご利用の皆様へ🌱
新しい月となりましたので、お題の更新をさせていただきます( ᴗ ̫ ᴗ )

=============================

【12月お題】

「プレゼント 」「空席」「信号 」

投稿期間 12/1 0:00〜12/28 23:59

=============================

今年ラストは統一感の無いお題、逆に難しそうですがお気軽にご挑戦くださいませ( ´ ꒳ ` )ノ

返信

@あんみつ姫 さん
あ、ごめんなさいっ!お題出さなきゃでした💦
直ぐに出させていただきますね(л・▽・)л

ロビンさんのお題、個人的には割と書きやすかったような気がします。リレーの方は、ここまで来たらむしろアンカーを走りたい気さえしますが、やらなきゃいけないことが全く消化出来てないので、そんな事言える立場じゃ無いんですよね…

返信

ふたば様
素晴らしい作品で今月のお題のラスト飾ってくださいましたね。
ゆっくりでよろしいので、無理せずに頑張ってくださいね。

12月のお題は、いかがいたしましょう。
それこそ、ゆっくりでよろしいので。
よろしくお願いいたします。

返信

やはりギリギリ投稿のふたばです…🌱

元々2800文字のものを無理矢理1000文字程度に短縮した為、怖さが原文の30%になりました。(本当は800文字以下になるまで削りたかったですが断念…)。
諸々が落ち着いたら、元の長編は本投稿の方へアップ致します(ᐡ ̥_ ̫ _ ̥ᐡ)

ロビンさん中々楽しいお題を有難う御座いました(◡‿◡ฺ🌸)

返信

『探す』

祖父はアレを、提灯鮟鱇だと言った。
新月の夜に沖に薄らと見えるあの光は、提灯鮟鱇なのだと。
だが私は知っている、アレは提灯鮟鱇などでは無い。
幼い頃、祖父の船に乗って地引網を引くのを見た時、たまたまそこに混ざっていた提灯鮟鱇は、内臓を飛び出して絶命していた。
深海魚は、水面へ浮上すると死んでしまうのだ。
だからあの水面に集まる光達は、決してアンコウでは無い。
祖父達は何かを隠している。
それを誤魔化す為に、嘘を吐いているのだ。

その日、新月の夜、私はカメラを装着したドローンを飛ばし、海の様子を見ることにした。
船を出すことは禁止されていても、命の危険の無い簡易的な無人探査機なら、例えバレても言い訳出来る。
GPSの位置情報を頼りに海へと向かうドローンからの映像を、手元のタブレットで確認する。

港を離れて十数キロ。
波も静かなその地点に、果たしてそれはあった。
昏い夜の海で光を放つその“何か”は、岸から遠目に見た時には分からなかったが、無数の光の群れであるようだった。

近づきながら観察をする。その光の群れは、潮の流れに逆らって動いているようだった。
私は興奮する。もしかしたら、新種の生物かも知れない。

水面近くで発光するそれらは、小波にぼやけてはいるが、ピンポン球くらいの球状をしているように見える。

水面に見える光の数は40〜50程度だろうか、もしこの墨のように黒い海の中にもその光があれば、もっと大量に、ひょっとしたら百以上はいる可能性もある。

はやる気持ちを抑えながら、私は慎重に慎重にドローンを水面へと近づけた。

そして……

そして、その光る物体の正体を目の当たりにして、私は全身の血管が凍りついた。

その淡く発光する球体、数十からもしかしたら百はあるかもしれない“ソレ”は、全て人間の眼球だった。

白くて、正面には黒目があって、細かい血管もちゃんとある。
そんなのが大量に、ゆうゆうと水面を泳いでいる。

ヒトの顔面から引き抜かれたように、紐状の神経が尾のように伸びていて、それをたなびかせながら水中を進んでいる。
そして、キョロキョロと忙しなく黒目があちこちを向いて、何かを探しているかのようだった。

「うわあぁっ!!!」

あまりの光景に悲鳴をあげ、私は急いで目玉の群れから離れた。

あの光る目玉について、祖父は、この土地の人達は、何を知っているのだろう。

その正体を知ろうとなど、私はもう思えなかった。

返信

@ふたば 様
おはようございます。
そして、お疲れさまです。
ただでさえお仕事をしながら、You Tube朗読のための編集作業 なかなか出来ることではございません。そのうえ、このたびは、リレー怪談にも参加されておられ、その心労たるや並大抵のものではないとお察しいたします。
どうぞ、ご無理なさいませんように。800文字と規定されているのに、その倍以上の文字数を挙げている私としては、ただただ申し訳ない気持ちでいっぱいです。
主宰者とはいえ、必ず、作品を挙げなければならないということではないと思います。
ふたば様の優しさ、誠実なお人柄は、誰もが知るところでございますから。
お寒くなってまいりました。
お身体の加減は、いかがでしょうか。
ご無理なさいませんように。
なにより、ゆっくりとお休みできるときは、お休みくださいませ。
ではでは、このへんで。

返信

皆さん今晩は( ᴗ ̫ ᴗ )
カレンダーをよく見てみたら毎月お題の締め切りが明日の23:59まででした…orz

今までずっと動画の作成・投稿はスマホでしていたのですが、先月先々月の通り音質がおかしかったり書き出しが出来なくなっていたりでパソコンの動画作成ソフトに手を出したものの扱いがわからなくて死にかけていたところに、珍味さんの書かれた8話目の展開に想定していた事態から色々外れて屍となった脳みそがあばばばばとなっておりましたฅ(º ロ º ฅ) ฅ(º ロ º ฅ) ฅ(º ロ º ฅ)

残念ながら動画のアップは今月中には間に合わないかも知れません。ロビンからのお題のお話は既に(仕事中に)紙のメモ帳に書いていたので、取り敢えず先ずはそっちを片しておきます_:(´ཀ`」 ∠):

返信

ふたば様

11月三題お題 ロビンさんのお題作を二作品本編にアップ出来ました。
どちらも、じわじわとした嫌な感じの怖さです。
ホラー怪談というよりは、SF的だったり、社会風刺的な読み物としては結構面白いお話となりました。
他の作家様たちが、珠玉のような幻想的で美しいお話を書かれているのに対し、情けないほどエグい、グロい内容になってしまったことをお詫び申し上げます。
今回は、このほかにも、先月本編にアップできなかった作品を一つ今週中に投稿いたします。
画像が揃わなくて。真っ黒い画面なんですが。それはそれで雰囲気があっていいですね。
ではでは、このへんで。
お元気でいらっしゃいますか。
どうか、絶対にご無理だけはなさいませんように。
くれぐれも、お身体ご大切になさってくださいませ。
おやすみなさい。

返信

皆様、日々の創作と実生活での御仕事、御疲れ様で御座います(礼)。

悲しみや良い意味での不気味さの漂う素晴らしい作品ばかりでゾクゾクしております(汗)。

去る11/5に脱稿しました愚作を御送り致します(私めの所には掲載済み)。

『軽石の間に有るものは』

どうも、園部元蔵(そのべ・もとぞう)です。

新型ウイルス蔓延の措置法が一段落して、動きが緩和された為、務先や探偵事務所から重複休暇を貰って、実質連休になってしまったので、隣県に足を伸ばしたなんて言う話を、今回は致しましょう。
*******************
南方の中原(なかはら)県に足を伸ばした私は、卸売市場をちょっと観察しようとした所、魚介類が極端に少ないなと感じた。

それもその筈、海底火山噴火に伴う軽石が中原の地にも海にも飛んで来て、漁船を出そうものならエンジンやスクリューに軽石が詰まって始動が難しく、無理繰り行こうものなら故障して動かせなくなると言う事態に陥っているとの話である。

そんな中で、学生時代の悪友である、安河地康七(やすかわち・こうしち)────通称、アンコウが今回の騒動も手伝って、逢ってくれる事になった。
でっぷりと肥えた恰幅の良い鱈子唇(たらこくちびる)ながら、走るのが速かったりと体力面でもスタミナの有る、頼れる存在だ。

もっとも、今だと私と同じくマスクを着けている為に、食事中以外は目から下が見えない訳だが。
*******************
「調査員って研究者でもあるよな。凄いよ」

「いンや、漁場にも足を運ぶし、漁師さんの手伝いもするしよ。肉体労働って意味では、君のサービス業や物流と余り変わんないね。そうそう、漁船に乗るのはだな………」

スマートフォンを操作したアンコウは、「ほい」と私に画面を見せる。

────海面スレスレを飛ぶ無人探査機、と言うよりは、ドローンの下に無人探査機がセットされている様だ。

「ドローン式で、水質調査だったりをやるんだけども」

「今だと火山噴火の軽石が、か………」

「やっぱ、ニュースで知ってるわね」

────会計を済ませて、私達が食堂を出た瞬間、「海洋調査研究所」のロゴの刻まれたライトバンがギィとブレーキを踏み横付けして来た。

「休みン所、済まない。安河地、すぐ乗ってくれ」

「客人はどうします」

ヒョイと隣の私を手で示すアンコウ。

「一緒に乗せて。後部座席に済みませんが」

「ハイ、御願いします」と私は一礼して、ライトバンの後部座席を開けて乗り込み、シートベルトを着用する。
*******************
白亜の正に研究所と言った見た目の建物の玄関口に車輛が到着し、アンコウと私はそこに降ろされる。
乗せて貰った礼を言って、私はアンコウに連れられて、研究所に入る。

「おう、休みなのに悪ィな」

「いえいえ、緊急事態でしょうから」

「そうなんだよ。実はな、地引き網に変なのが掛かったんだ」

「??」

軽石の調査用に、敢えて地引き網を引き上げずに放置したエリアに異変が生じたのだと言う。

「部外者を連れてますが、良いんですか」

「確か彼は、オカルトに詳しいって話をしていたよな。おっと紹介が遅れました、安河地の上司の梶盛(かじもり)です」

「あっ、御邪魔致します。園部です」
******************
無人探査機の有る部屋に移動し、そこから防水のSD
カードを手慣れた感じで取り出すアンコウ。

パソコンのカードスロットに差し込み、フォルダをクリック、ファイル内のデータを確認する。

「………網が酷いな。軽石が絡まってる」

私が呟くと、アンコウが頷き梶盛氏が返す。

「実はですね………変なのは、軽石だけでは無いんですよ」

「??」

画像をクリックして、私もアンコウも目を疑った。

黒い海藻(かいそう)………そう、ヒジキに見えなくも無いフヤフヤとした長い物体が、軽石に絡み付いている。

「この一本を取り出して来た………乾かしてある」

換気扇を回しながら、実験用の皿………シャーレを卓子(テーブルに)置いて、その上でライターで火を点(つ)ける梶盛氏。

何と無く私は拝んでしまい、アンコウも梶盛氏も怪訝な顔をする。

その黒く細い物体はチリチリと燃え、弱い煙が出た直後に独特の臭気が一瞬漂う。

「うっ」

明らかに海藻を燃やした感じでは無い。

「………まさか、蛋白(タンパク)質のケラチンが燃えたんじゃ」

「検証に回すが、有り得ないものが軽石に絡んだって考えられるな」

そう、蛋白質であるケラチンを構成しているものと言えば代表的なものがすぐに出て来る。

────髪の毛だ。

「!」

ふと梶盛氏が顔を上げて窓のサッシから外を見る。

「………おかしいな」

「どうされました」

何と無く気付きはしていたが、梶盛氏に私は訊く。

「────御覧下さい。ほら、中庭ですね」

手入れの行き届いた植物が有るが、誰かが侵入出来る空間で無いのは確かである。

指で軽く開いたサッシを戻した直後、私は軽い眠気を覚える。

ボグっ!!

「グェっ!!」

鈍い殴打音に加えて、可愛げの無い奴が踏み付けられるか殴られた際に発するイメージの、気味の悪い声が聞こえた気がした。

「先刻(さっき)から変な感じだよなァ。済まん、明日又頼む。企業秘密って話でも無いから、客人に社会科見学も兼ねて、ちょっと同行もして欲しいんだが」
すぐさま眠気の消し飛んだ私は、こちらも連休なので異論も無く、梶盛氏の提案に乗る事にした。
*******************
翌日、アンコウと梶盛氏等と合流した私は、辻岡(つじおか)湾へと向かう。

心なしか、梶盛氏の顔色が悪そうに見える為、私は思わず訊いて見る。

「大丈夫ですか」

「済まん客人、変な夢を見てな………拝むべきだったかもだよ」

何でも、就寝していた際に黒いフヤフヤした物体に首を絞められる、気味の悪い中身だったと言う。

私の拝む姿を思い出しつつ、動けない身体で念仏を唱えて「申し訳無かった、申し訳無かった」と意思表示をして見た所、何故か般若の面の様な表情の日本人形が現れ、勢い良く飛び上がって、両足で物体に蹴りを入れたそうな………そう、いわゆるドロップキックの感じで。

「ヂグジョ─────────────っ!!」
と企みを暴かれて無様な姿を曝す性悪の末路の様な絶叫を上げて、黒いフヤフヤした物体は炎に包まれて焼失して、金縛りの解けた梶盛氏は振り返った日本人形に礼を言おうとしたら、日本人形は首を横に数回振って消えた………のだと言う。

*******************

海岸に到着したライトバンから降りて、漁船以外の手段で沖に出るのかと思いきや、洞窟の様な場所に迷い無く梶盛氏もアンコウも近付いて行く。

「地引き網を、特殊な位置に仕掛けてあるんだ」

持たされていたヘルメットを被りながら、アンコウが説明してくれる。

小さな真四角の目覚まし時計サイズの懐中電灯をヘルメットの穴から出ている、頑丈なワイヤーに着ける。頭上嵌め込み式の懐中電灯よりは操作し易いが、私は思っては行けない事を考えてしまった。

────中肉中背の梶盛氏はともかく、アンコウも私もふっくらしているので、どうも提灯鮟鱇を思わせるシルエットである。

パチリとスイッチを入れると、明るいを通り越して眩しい光が灯ったのが分かる。

洞窟の様な場所手前の岩場の広い割れ目から、奥へ奥へと網が長く張られている。
良く見える。

割れ目に張り巡らされる様に張られた網には、昨日画像で確認した軽石が、転がり込むと言うより大量にへばり付いている様にも見えて来る。

「………あー、まだ絡み付いてやがる」

梶盛氏の嘆息の籠った声が空間に響き渡る。

「!!」「!」

────軽石に絡み付くのは、正にひじきやフノリよりも遥かに細い、人毛同然の代物だった。

バシャァァァ!

「えっ!!」

アンコウが驚く。

私も驚いた直後に、岩壁に頭をぶつけてしまい意識が飛ぶ。

「園っち!」

アンコウが駆け寄る。

「気絶か………参ったな………」

実質一人欠けてしまい、アンコウも梶盛氏も波音のした方に顔を向けて、息を呑む。

『出せよォっ!!出せよォ────────っ!!浮気して、更に旦那殺したって、ちゃんと白状したじゃんかよォっ!!何で沈められなきゃなんないんだよォ─────っ!!自首してやるって言ったのによォ──────っ!!』

喉をぶっ潰す様な絶叫、網から出られない塊は、どうやら女だった様だ。実際喉を潰したのか、口許から血を出しているのが分かる。

腰を抜かした梶盛氏にアンコウ、網に掛かり軽石まみれで絶叫する女が、背後から出て来た腕に身体を掴まれ、網の中で腕に殴られまくる。

ビシャっ!!バゴっ!!ベキっ!!ゴギギギっ!!

現実の殴打音に近付いた直後、女の首に腕が絡み付き、骨のへし折られる音が響いて、一瞬アンコウが腕の主の顔を見た。

(………え、般若の表情)

女は完全に絶命したらしく、腕は何故か梶盛氏とアンコウに向かい、右腕の親指を立てて女を引きずり込んで行った。

「………ン、うぅっ」

「園っち!」「園部さん!」

私は意識を取り戻した。
洞窟の様な空間の乾いた岩場に寝かされている。

「………ああっ、御免なさい。気絶しちゃったんですかね」

「とんでも無いのが出ましてね」

「引きずり込んでったんだ」

「??」

梶盛氏とアンコウに、絶叫する女が出た事と、引きずり込んで行った両腕の持ち主である、水面から覗く般若の顔をした存在が、最後に右手親指を立てたと言う奇妙な話を聴く。

「旦那に浮気を問い詰められた女が、夫を銃殺したんだが、銃を手配したのがその筋だったから、四課に捕まるのを恐れた連中が、依頼者である筈の女を消しに掛かりましてな………女は岩場で顔が変形する迄痛め付けられて、そんで水面に顔を浸けられて窒息死させられたなんて、酷い事件が昔有りましてね………然し、海の主か分からないけど、般若の顔ですか………殺された旦那さんの身内か女に取られた、彼に思いを寄せていた女性か誰かの念が、怒りで引きずり込んだんですかね」

漁師を引退した古老(ころう)が、梶盛氏とアンコウと私へと話してくれた内容である。

女と般若の腕が消えたあの空間では、軽石のみが網に絡まっていた。

然し、怪奇現象は解決しても私が遭遇出来ていないって意味では、或る意味では解決していなくもあるのだけど。

「おーい、園っちー」

アンコウが呼んでいる。スッキリはしないが、気を取り直して私は連休の残りを消化し直そうと、彼の用意してくれた車輛に走って行く。

返信