毎月お題の短編練習枠(🌱初心者歓迎)

皆さんこんにちは。
一向に文章が上達しないふたばです。(´・ω・`)
己の練習に他人を巻き込んでやろうと、掲示板を建ててみました。
以下、ここでのルールを説明します。( ᴗ ̫ ᴗ )

🌱ここは、短編の練習をする為の掲示板です。

🌱毎月単語を3つ、お題として出しますので、短編の「三題怪談」を募集します。

🌱「三題怪談」とは、1つのお話に決められた3つのお題のワードを入れなければならないという“縛り”で御座います。

🌱お話の長さの目安は、原稿用紙2枚分(800字)程度。
(あくまでも目安です、越えてしまってもヨシとします)
文字数カウント↓
https://phonypianist.sakura.ne.jp/convenienttool/strcount.html

🌱お題は毎月一日に更新されます。

🌱提出期限は毎月28日までとします。

🌱お話はいくつ投稿しても構いません。

🌱初心者大歓迎。実際私もほぼ読み専なので、文章が下手っぴです。軽い気持ちでご参加下さいませ。

🌱ここで投稿されたお話は、“ご自身で書かれたお話ならば”怖話の通常投稿にあげても構いません。
寧ろ、多くの方に見ていただけるよう、ここで試し書き、本投稿で完成品といったように使って下さいませ。
何なら他サイトでも投稿されている方は、そちらへあげるのも問題御座いません。
(※他の方の掲示板でも同じとは限らないので、その都度そこの掲示板主へご確認下さい)

🌱題名も付けて頂けると助かります(題名は文字数には含みません)。

🌱感想だけのご参加も大歓迎です。

🌱明らかな荒らしコメントは即刻削除致します。慈悲はありません。

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【4月お題】

「卵」「楽園」「嘘」

投稿期間 4/1 0:00〜4/28 23:59

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ですがまぁ…建ててみたは良いものの、私が独りで短編を書き続ける寂しい場所になりそうな気がします……

そこで!ちょっとした特典代わりと言っては何ですが、ここで投稿されたお話は、私ふたばが朗読させて頂きます。ᕦ(ò_óˇ)ᕤ
具体的に言うと、YouTubeにてその月に投稿されたお題の回答を、纏めとして朗読してアップします。
素人の朗読ですのでレベルは低いですが、創作意欲の糧になれれば幸いです。( ᴗ ̫ ᴗ )

※朗読されるのが嫌だという方は、お手数ですが文末に「※否朗読希望」とお書き下さいませ。

📚過去のお題アーカイブ
【9月お題】「彼岸」「ぶどう」「ネジ」
https://youtu.be/DlNJ68yKIfA
【10月お題】「十五夜(月のみでも可)」「図書館」「菊」
(※お題提供:あんみつ姫さん)
https://youtu.be/iA4spsQlSMA
【11月お題】「りんご」「子ども」「落ちる」
https://youtu.be/UMVBBrycZqU
【12月お題】「肖像画」「塩」「M」
(※お題提供:むぅさん)
https://youtu.be/MJmFrqUqvj0
【1月お題】 「ウシ」「晴れ」「厄」
https://youtu.be/N0tX10EOJoE
【2月お題】 「僧」「遊泳」「踊り」
Extraお題「怪僧」「宇宙遊泳」「阿波踊り」
(※お題提供:嗣人さん)
https://youtu.be/9j2vK_kKzhE
【3月お題】 「風」「証」「波」
https://youtu.be/zZoV2ce7poU
【4月お題】「サクラ」「窓辺」「人形」
https://youtu.be/kZzfmq8cNvM
【5月お題】「母」「鬱」「川」
https://youtu.be/RNqUE92-K2k
【6月お題】「クラゲ」「雨」「失踪」
https://youtu.be/BM0ataca42E
【7月お題】 「天の川」「亀裂」「写真」
https://youtu.be/RcXTXfzfKUk
【8月お題】「手を振る」「扉の向こう」「呼ばれる」
(※お題提供:ラグトさん)
https://youtu.be/omL3byV-eF0
【9月お題】「アリス」「スープ」「ハサミ」
https://youtu.be/w20FnRK-bQQ
【10月お題】「バラ」「時計」「たばこ」https://youtu.be/g_zxwy1H73I
【11月お題】「無人探査機 」「提灯鮟鱇 」「地引網 」
(※お題提供:ロビンⓂ︎さん)
【12月お題】
「プレゼント 」「空席」「信号 」
【1月お題】
「トラ」「階段」「玉」
【2月お題】
「ネコ 」「チョコレート」「箱」
【3月お題】
「ウメ 」「日記」「歌声」
【4月お題】
「駅 」「看板」「ポスト」
【5月お題】
「灯り」「公園」「針」
【6月お題】
「カッパ」「アジサイ」「自転車」
【7月お題】
「浜辺」「貝」「欄干」
【8月お題】
「ニセモノ」「蝋燭」「指」
【9月お題】
「帰り道」「ビン」「コスモス」
【10月お題】
「先生」「空腹」「筆」
【11月お題】
「橋」「ゾンビ」「忘れ物」
【12月お題】
「足音」「雪」「吐息」
【1月お題】
「ウサギ」「獣道」「目」
【2月お題】
「鬼」「酒」「身代わり」
【3月お題】
「都市伝説」「ピアノ」「ボタン」
【4月お題】
「絵本」「珈琲」「霞」
【5月お題】
「シミ」「地下」「蝿」
【6月お題】
「ダム」「悲鳴」「カエル」
【7月お題】
「夏草」「鏡」「プラネタリウム」
【8月お題】
「漂流」「雲」「ラムネ」
【9月お題】
「神隠し」「お米」「カバン」
【10月お題】
「皮」「警告」「お札」
【11月お題】
「1週間」「影」「オレンジ」
【12月お題】
「ケーキ」「透明」「チャイム」
【1月お題】
「 」「 」「 」
【2月お題】
「穴」「遅刻」「節」
【3月お題】
「足跡」「惑星」「メッセージ」

※追記:ここのお話を本投稿へもアップされる方へのお願い
🌱先に述べた通り、ここに書いたお話は一般の怖い話にも投稿して頂いて構いません(そもそも著作権は作者のものですから)
🌱一般投稿分は掲示板のレギュレーションから外れますので、文字数を気にせず加筆修正しても何も問題御座いません。
🌱ですが、投稿の際には題名に“三題怪談”の文字を付けないで下さい(同じ企画系列の題名が並ぶとうんざりしてしまうユーザーが現れ、揉める為。実際、過去にそういう事がありました)
🌱また、お題の単語をお話の解説欄に載せると、その単語に気を取られて純粋な短編として楽しめないので、読者的には解説欄には“掲示板より”とだけ書いて頂けると助かります。
(コメントにお題の単語をネタバレ防止で公開するのはアリです)
(ここのページのURLは貼っても貼らなくてもいいです)
🌱代わりに、投稿作のタグ欄に、お題の単語タグ3種と“毎月お題の短編練習枠”タグが知らぬ間に付いております。十中八九私ふたばが犯人なので怖がらないで下さい。

企画というより常設となるこの場所は、細く長く続けていきたいので、何卒、ご理解下さいませm(_ _)m

「タイムカプセル」

もう、かれこれ32年前の話。1990年の6月。
既に廃校となった田舎の小学校で生徒会長をしていたというT・Yさんに、ある日、〇〇村立N小学校PTAと書かれた一通の茶封筒が届いた。
裏面には、手書きで「昭和〇〇年度卒 佐藤」と書かれている。
佐藤姓は、同学年に男女合わせて2名いたがT・Yさんのクラスにはいなかったらしい。(以後、Tさんとする。)

高校卒業後、都内の企業に就職したTさんだが、10年前に両親が相次いで他界してからは、数回しか帰省していない。
Tさんには、地元で公務員をしている3歳年下の弟がひとりいるが、弟や親族とは、年賀状のやり取り程度だという。

封筒に同封されていた手紙は、四隅が茶色く変色した和紙で、案内文は、毛筆でそれも行書で書かれていた。既にワープロやパソコンが普及していたにも関わらず、慇懃無礼とも取れる時代錯誤の案内状に、変なやつだなぁと苦笑しながらも、さほど気にもとめなかったらしい。

手紙の内容を要約すると、今から20年前、卒業記念として校庭の花壇のそばに埋めた「タイムカプセル」を掘り出し、当時の思い出に浸ろうではないかという趣旨だったらしい。

これをきっかけに、Tさんは、両親の墓参りや疎遠となっていた親族との交流を兼ねて、長期の休みを取り帰省することにした。

20年ぶりに訪れた故郷は、だいぶ様変わりしていた。
毛筆で書かれた案内状を手に、スコップと手ぬぐい他諸々用意し、レンタルした軽トラで現場に赴いたTさんは、指定された時間少し前に 廃校となった母校の跡地に着いた。
午後4時30分。立入禁止のテープが貼られたその先に、ひとりの女性が立っていた。

「ありがとう。良く来てくれたわね。」
そこには、にこやかに佇む女性の姿があった。
「2組担任の佐藤よう子よ。覚えてる。」
案内を送ってくれたのは、当時、書道を教えてくれていた佐藤よう子先生だった。佐藤先生は、当時と少しも変わらない姿で現れたことに、Tさんは驚きを隠せなかったそうだ。
クラスが違ったが、佐藤先生とは、書道クラブでも生徒会活動でも随分とお世話になった。

だが、卒業式を終え、そろそろ春休みかというある日、体調不良を理由に、挨拶もなく学校を去っていった。佐藤先生は、独身で、早くにご両親をなくし、頼れる身内もなかったことから、なにか心労でもあったのかもしれないと、校長先生も、他の先生方も、とても残念がっていた。

「たしか、このあたりに埋まっていると思うの。掘り起こしてみてくれないかしら。」

立入禁止のテープが貼られた場所で作業するのは気が引けたが、なぜかそうしなくてはいけないような気がして、Tさんは、佐藤先生の指差す場所を無我夢中で掘り続けたそうだ。

辺りはとっぷりと暗く、近くのホームセンターから購入した懐中電灯を照らしながらの作業となった。
腹が鳴った。朝から何も食べていない。空腹を覚えたその時、
「お腹空いたでしょう。これ食べて。」
佐藤先生は、小さなアンパンを手渡してくれた。
Tさんは、礼を言うとムシャムシャとあっという間に食べ終えた。

腹を満たしたTさん手に、カツンと硬いものに触れる音がした。あの日、みんなで埋めたタイムカプセルが姿を現した。
既に劣化し、破損しているものも多かったが、そのまま残っているものもあった。

大事そうに確かめながら、一つ一つ手にとり丁寧に並べていったそうだ。
少し奥の方に手をいれ、ごつごつとした5本の塊りと、サワサワとした柔らかな物体に触れた瞬間、全身が総毛立つような怖気を感じたのだという。
Tさんは、その塊をゆっくりと土の中から取り出すと、おそるおそる懐中電灯で照らしてみた。それは、人間の右手とその手にしっかりと握られた毛筆だったという。

「先生、佐藤先生。どこですか。先生、先生。」
何度呼びかけても、佐藤先生からの応答はなく、Tさんは、大声で泣き崩れたのだという。

佐藤先生は、失踪届が出されていたそうだ。
既に、1970年、Tさんたちが卒業した年殺されて、あの場所に産められていたらしいい。犯人は、当時佐藤先生に横恋慕していた男だという。
タイムカプセルを埋めた跡で、まだ土も柔らかく、当時の学校は部外者の立ち入りも今ほど厳しくなかったから、死体遺棄は、容易だったのかもしれないと、後から警察の人が来て話してくれた。

事情が事情だけに、Tさんは、不法侵入罪、器物損壊罪などに問われもせず、佐藤先生のご遺族から、これでやっと33回忌の「弔い納」ができますとたいそう感謝されたという。

不幸な死を遂げられてから32年目の秋。
佐藤先生は、受け持ったことのないTさんに、なぜ白羽の矢を立てたのか。
未だにわからないんだと、Tさんは、苦笑していた。

返信

今月は、ちょっと文字数をオーバーしてしまいました。
いつもの心霊系ではなく、人怖ともほんのちょっと違う話に仕立ててみました。
**************************
【娘の肖像画】
「先生、この部分が上手く描けないんですけど。」
この中学校の美術の教師であり、美術部の顧問である山際のところに、部員である三島精華が制作中の絵を抱えて相談に来た。
山際は、まだ幼さの残る顔立ちと、美しく、しなやかな黒髪を持った彼女を描いてみたいとずっと思っていたが、たまたま美術準備室でふたりきりになったこの日、山際は精華にモデルになって欲しいと頼んでみた。
すると精華は、はにかみながらもそれを了承しでくれたのだ。
週末、ほぼ彼の個室となっている美術準備室で、山際は精華を椅子に座らせると夢中でデッサンを開始した。
「先生、お腹空いた。」
朝から長時間椅子に座ったままの精華がそう空腹を訴えると、山際は理科室から盗んできた毒薬を仕込んだクッキーを彼女に渡し、それを口にした彼女はあっという間に絶命してしまった。
「僕が描きたかったのは椅子に座る君じゃないんだ。」
山際は息絶えた精華を裸にし、体毛を使って筆を作った。
しなやかな黒髪は、大筆、中筆、丸筆、平筆等の色々な筆に変わり、襟足の柔らかな毛、そしてまだ生えたばかりの陰毛は小筆になった。
そしてそれらの筆を使い、横たわる少女の裸体を描いてゆく山際の目はとても正気には見えない。
遺体が朽ちて行くのを恐れていたのだろうか、山際は三日三晩一睡もせずに絵を完成させ、そして服毒自殺したのだった。
彼の書き上げた絵、そして筆も全て証拠品として警察に押収され、彼は被疑者死亡のまま殺人罪で起訴された。
裁判の結果はもちろん有罪となったのだが、後日、裁判所から精華の遺族のもとに連絡が入った。
押収されていた絵と筆を返却することが出来るが、どうするかという確認だった。
裁判の時に目にしたが、それは無数の花を散らしたベッドに精華が全裸で穏やかに眠る、驚くほど良く描けている美しい絵だった。
愛しい娘の最後の美しい姿を愛娘の体毛を使った筆で描いた絵。
引き取り手がなければ廃棄処分。
さて、あなたは遺族がこの絵をどうしたと思いますか?
*************************
このお話が怖い話のカテゴリーに入るのかという疑問も無きにしも非ずですが、まあ、大目に見て下さい。

返信

@あんみつ姫 さん
あぁああ!!!!御指摘有難う御座います😭🙏✨✨

正しくはこちらで御座います……
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【10月お題】

「先生」「空腹」「筆」

投稿期間 10/1 0:00〜10/28 23:59

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あんみつ姫さんのまた違ったテイストのお話、お待ちしております‪🌱‬

返信

ふたば様
あの~、投稿期間が、先月のままですよ。
お仕事お忙しいのに、うるさくてごめんなさい。
先月は、らしくない、ちょっと残酷で厭なお話になってしまいました。
今月もステキなお題三題ありがとうございます。
今月は、少し違ったテイストで仕上げてみたいと思います。
よろしくお願いいたします。

返信

もう8/62日ですね、まだきっと夏休みは終わっておりませんが、彼岸花も咲いてすっかり秋模様ですね🌿🍂🍁

という訳で、10月のお題を発表させて頂きます(л・▽・)л‪💦

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【10月お題】

「先生」「空腹」「筆」

投稿期間 9/1 0:00〜9/28 23:59

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食欲、運動、芸術、読書、秋は何をするにもいい季節ですね。そんな秋っぽいような秋っぽく無いような、青春っぽいような青春っぽく無いような、そんなお題で御座います‪🌱‬
秋の夜長に、チャレンジしてみて下さいませ‪ (*ฅ́˘ฅ̀*)🌙ᝰ🖋꙳⋆

返信

皆様、9月もご参加有難う御座います( ᴗ ̫ ᴗ )

天虚空蔵さん、ここ毎月本当に有難う御座います。ちなみに、お題を1行目で全てクリアしたのはこれで2人目です。笑

黒いコスモスの事をチョコレートコスモスと呼ぶそうですが、実際の見た目は紫色っぽい黒なんですよね。とは言え花言葉のねっとり感は、確かに甘い泥のようなチョコレートチックな気がします(「´・ㅿ・`)「
ですが周辺に咲くコスモスの色彩的にも、この女性なら花言葉を伝える為だけに意図的に黒く塗った、或いはインクを吸わせた可能性もありそうですね……💉🎨

何だか胃に負担がかかりそうな重々しさです🤢

芝阪雁茂さん、私も社内クラスターのせいで大変な時期があったので、その大変さ滅茶苦茶分かります( ˇωˇ )
営業なので電話で仕事出来るのですが、頑なに職場がリモートワークに否定的なので健康な社員程残らされておりました😭
今は月残業時間80時間程度で落ち着いて()おります。

私は幸いにも通勤時に煽られることは未だに未経験なのですが、他の霊によって助けられるなんて中々に悪霊みたいな存在ですね(⃔ *`꒳´ * )⃕↝
逆に花を添えられた方は、自分のような被害者を無くそうと動ける素敵な方ですね✨(◡‿◡ฺ🌸)

あんみつ姫さん、手のひら怪談とこちらで久しぶりのご投稿嬉しく思います( ᴗˬᴗ)

コスモスの花って、庭に植えると確かに結構増えちゃうんですよね( ¯꒳​¯ )ᐝ
確か、元々は日本に無い花だったのに、夏の終わりや秋口を彩ってくれるからとスキー場に植えたのが始まりだとか(うろ覚え)❁.*・゚🌸
私はコスモスは特に好きな花なので、ご近所さんでコスモスが茂っているのを見ると、テンションが上がるのですが、今度こっそり匂いを嗅いでみようと思います(*`艸´)
まさか肉々しい香りはしないと思いますが、一応……🩸

返信

9月のお題作品。
加筆修正した後、「てのひら怪談」第10話として本編にアップいたします。
早速ですが、10月のお題もよろしくお願いいたします。

返信

ふたば様
こんばんは。
即興で一作書き上げました。
800字以内もしくは超えても10文字超えくらいだと思います。
違っていたらごめんなさい。
ろくにプロットも立てずに書いたものですから、
こんなグロテスクな内容になってしまいました。
ステキなお題ですね。
今月の、この三題を用いて、本格的なホラー長編を書き上げてみたくなりました。
いつに成るかはわかりませんが。
とりあえず、本作は、間に合いました。
過去、すんでのところで間に合わなくて、本当に悔しい思いをいたしましたから、今回は、作品完成と締切に間に合うことを目標にいたしました。
滑り込みセーフということで、お許しくださいませ。
ではでは、また長くなりました。
この辺で失礼させていただきます。
おやすみなさいませ。

返信

「コスモスのかほり」

パートで働くようになってから、気づいたことなんだけど。
「いっぱい引っ掛けてからじゃなきゃ、とてもじゃないが家に帰りたくねぇんだよ。」と愚痴ってた男の気持ち。よくわかるようになったのよね。
仕事中にこびりついた垢やシミを、酒やパチンコで流してやらないと、とてもじゃないが日々やってられないってことにね。

週5日一日4時間勤務じゃあ、もらえる賃金なんてたかが知れてる。
一円たりとも無駄にはできないのはわかっていても、仕事の「帰り道」、つい立ち寄ってしまう店があるの。

その名は、「コスモス」
カウンターの横には、いつも紫色の花瓶の中に、いろいろな色のコスモスが飾られていてね。マスターの敷地内に群生しているらしいの。
そう、とても綺麗よ。
そこは、街中から少し脇に入ったところにある小さなバーなんだけど。
レンガに蔦(つた)が絡まり、ぼんやりと灯るあかりが、疲れた身体を温かく迎えてくれるの。

マスターは、七色に輝く不思議な「瓶(ビン)」から 一匙掬い上げると、カクテルと一緒にシェイカーに入れるのよ。軽妙な音が店内に響き渡り、お気に入りのカクテルが目の前に置かれるってわけ。手さばきといい、カクテルのお味といい、それはそれは見事なんだから。
そうそう、隠し味は、七色に輝く謎の「瓶(ビン)」にあるのかも。

昭和レトロな雰囲気も、きっと気にいると思うわ。
場所は、ここよ。意外と近いでしょ。今日、お仕事が終わったら、「帰り道」の途中、是非立ち寄ってみてね。

今夜、私も行くから。お願い。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「5人目か。こんなに簡単にひっかかるとはなぁ。女はこぇわ。」
「何よ。最初に人肉にハマったのは、あんたでしょ。ほら、そこのビンこっちによこして。ミキサーで撹拌した臓物いれるから。」
「それにしてもよ。庭に植えたこの花、やたら増えてケタクソ悪いんだけど。」
「埋めた遺体から男の養分たっぷり吸って育っているからね。」
「道理で、血と汗の匂いがするはずだわな。」

返信

失礼、新型ウイルスで同僚が濃厚接触者になって休まざるを得なくなったり、別な同僚は感染して休まざるを得なくなって、こちらの残業が過多になりましたと言う御話でした(汗)。

返信

御無沙汰しております。

先月は新型ウイルスで残業過多になりまして、全然間に合いませんでした(汗)。

滑り込みになりまして御座います。
******************
『誰が俺を救ったか?』

ああ、亀松光安(かめまつ・みつやす)って者です。

良く芝(しば)か阪(さか)かって人物が、車に乗っていて変な目に遭いながら、むしろ楽しんでいるって話を読みながら、「でも出ねェよなァ、こいつの前に」なんて、幽霊が居るか知らんが、ヤキモキしてもいる。

然し、読んでいたら、こっちも普通乗用車なのに軽自動車でハイビームを効かせた奴に結構追い回されて、右折したら消えたなんて事も有ったよ、うん、帰り道だ。

そんでたまたま休みの日に徒歩で周囲を見回したらよ………

電柱に立て掛けられた花束に混じって、牛乳瓶に一輪挿しで、コスモスが有ったんだよ。

ああ………俺、無念の霊にでも救われたんかなって、手を合わせちまった。

返信

それでは今月も800文字ぴったりで。
最初の一行でお題を全部クリアしてみました。

『黒いコスモス』
**************************
会社からの帰り道、小さな空ビンに挿された一輪の黒いコスモスが、街灯に照らされた薄暗い公園のベンチに置かれているのを見つけた。
子供が忘れていったのだろうか、昨日はなかったはずだ。
置いてあるのはこの一輪のコスモスだけ。
黒いコスモスは珍しい。
この周辺にこんな色のコスモスが咲いているのを見たことがないが、いったいどこから持ってきたのだろうか。
しかし、その小さな茶色の小ビンには見覚えがあった。
それは会社で試薬を取り扱う時に使用する、口の部分が少し狭くなった特殊な形状をしたビンなのだ。
「何でこのビンがここに?」
そう考えた時にある女の顔が思い浮かんだ。
隣のフロアに籍を置く総務部の女性。彼女ならこのビンを持ち出すのは容易な事だ。
ただ・・・
彼女は先月交通事故で亡くなっている。
亡くなる前まで彼女から会社の帰りに飲みに行こうと頻繁に誘われていた。
ただ彼女とは個人的に付き合う気持ちはなく、それなりに飲み友達として相手をしていた。
でも彼女のはずがないのだ。彼女はもうこの世にはいないし、このビンを入手できるのは彼女だけではない。
しかしこのビンを見た途端、何故か彼女のことが頭に浮かんだ。
―私だって気づいてくれたんだ―
不意に背後から声が聞こえた。振り向くと死んだはずの彼女が薄暗い夕闇の中に立っていた。
―黒いコスモスの花言葉って知ってる?―
目の前に立つ彼女の口は動いていない。でも生前と変わらぬ口調で彼女の発する言葉は、はっきりと頭の中に伝わってきた。
―『恋の終わり』、とか『恋の思い出』、なの。私、あなたのことが好きだったのに…―
それは薄々感じていた。しかしこればかりはどうしようもない。理屈ではないのだ。
―そして花言葉はもうひとつあるの。『移り変わらぬ気持ち』。ふふっ、私、ずっとあなたの傍にいるわ。―
それ以来、通勤の道端やベランダの植木鉢など身の回りの至る所で、植えた覚えのない黒いコスモスが咲くようになった。

***********************

返信

アレ…、もう9月…?
いや、今日はまだ8/33日です!

という訳で9月のお題を発表させて頂きます🙏💦💦

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【9月お題】

「帰り道」「ビン」「コスモス」

投稿期間 9/1 0:00〜9/28 23:59

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綿貫さんも天虚さんも毎度ご参加有難う御座います‪🌱‬
秋雨前線が日本列島を覆うジメジメした天候では御座いますが、不安定な天気に負けないよう、皆様ご自愛くださいませ……

返信

@修行者 様
人魚……魅惑的な言葉ですよね。

返信

@綿貫一
この話、メチャクチャ面白いです。
((((;゚Д゚)))))))

返信

空蔵さんに触発されました。

返信

「人魚の涙」 

 僕がひとり、バイクで日本海側の土地土地を、北を目指して旅していた時のことである。
 そのときは、新潟県のとある浜辺で夜を迎えた。
 バイクでとめ、海を眺める。雲間から漏れた月の光がさびしく、波の上を照らしていた。どちらを見ても限りない、物凄い波がうねうねと動いていた。
 ふと、浜辺に自分以外の誰かが佇んでいることに気がついた。それは、車椅子に乗った少女だった。夜風を避けるためだろう、脚を膝かけで包んでいる。少女はこちらに顔を向けることなく、ただ暗い海を見つめていた。
「こんばんは」
 彼女に声をかけたのは、自分でも意外なことだった。普段の僕なら、見知らぬ女性に気軽に話しかけるなんてことはしない。きっと、月の光に照らされた夜の浜辺があまりに幻想的だったからと、彼女の横顔があまりに美しかったからだろう。
「こんばんは」
 彼女はそこでやっと私を見ると、鈴を転がすような声で応えた。
「きれいな浜辺ですね」
 僕がそういうと、彼女は浜辺の名を教えてくれた。雁子浜、というのだそうだ。
「大正時代、小川未明という方が、『赤い蝋燭と人魚』というお話を書いたんです。ここが、その舞台だそうです」
「ああ。昔、教科書で読んだことがありますよ。へぇ、ここが」
 人間のエゴが人魚の怨みを買い、ついにはすべてが滅ぼしてしまう、そんな悲しい話だったように思う。人魚はただ真っ直ぐに、人間の慈愛を信じていたのに。
「子供心に不思議でした。お話の冒頭、あれだけ信心深く、優しかったおじいさんとおばあさんが、いくら香具師に騙されたとはいえ、人魚の娘を売り飛ばすなんて。泣いてすがる娘に、しかし老夫婦は『鬼の心になっていた』なんて、あまりに人が変わり過ぎじゃないか、って。まるで、そう――」
 ニセモノにすり変わったみたいじゃないか。
 作者に文句をつけるかのように、僕は言った。
 車椅子の少女は、海を見ながらしばらく黙っていたが、
「――変わってしまったのは、少女の方だったんです」
 不意につぶやいた。
「『いろいろの獣物等にくらべたら、どれほど人間の方に心も姿も似ているか知れない』とは言っていましたが、それでもやはり、『同じ』ではなかったんです。例えばそれは、大人になる直前に、どうしようもなく『人の肉が食いたくなる』こととか――」
 いったい何を言い出すのだろう。僕は黙って彼女の言葉の続きを待った。
「見知らぬ男が私を連れていこうとした時、不意に何もわからなくなりました。ただ、途切れそうになった意識の中で、私の指が、見慣れた白い蝋燭が、赤く染まっていくのが見えました。赤く赤く、血のように赤く。気づけば男も、おじいさんもおばあさんも、そして街の人たちさえも、誰もいなくなっていました」
「私が再び正気を取り戻したのは、それから長い時間が経ってからでした。それでもまだ朦朧としていた私は、当て所もなくさまよい、彼に――例の小説家に――出会ったのです」
「『皆はどこに行ってしまったのか』と問う私に、彼は『お話』をしてくれました。あとから考えれば、おじいさんとおばあさんが香具師に騙されて私を売り飛ばしたのも、いえ、そもそも香具師の存在自体も、すべてニセモノ、嘘ばかりでした」
「香具師として語られた男は、人魚の『人食い』の習性を知り、私を隔離しにきたのでしょう。おじいさんとおばあさんは、泣く泣く私と別れようとしたのだと思います。そんな彼らを、私は食べてしまった――」
「未明は、真実を知った私が『壊れぬよう』、あんな嘘をついてくれたのです。そんなことにも、ずっと後になって気がついたのですが。それから長い長い時を過ごしてきました。多くの醜い姿も見てきました。しかし、それでも人は、母が信じた人間という種は――」
 そこで彼女は小さく笑った。
「――私、小説家を目指してるんです」
「だから、即興でもお話を作れるように、練習中で。どうでした? 今のお話」
 僕は肩の力が抜けるのを感じた。そしてため息をつきながら、「悪くないんじゃないですか」と応えた。
 彼女の、膝掛けの下がどうなっているのか。確認するのは野暮だと思って、ただ黙って海を見た。
 遠くの波間に、月の光に照らされながら、何かが跳ねたように見えた。

返信

それではカップルシリーズで。
*****************
『赤い蝋燭と人魚』

念願だった新車がやっと納車になり、週末に彼氏をドライブデートに誘いました。
すると海が見たいと彼氏が言い出したので、海なし県に住む私達は車を走らせ新潟の海へとやって来たのです。
お気に入りの音楽を聴きながら海岸沿いの国道八号線を走り、途中で休憩がてら路肩の駐車スペースに車を停めた時です。
「ねえ、あそこにあるの、鳥居かな?」
海岸線の脇に小高い山があり、その木々の間に鳥居のようなものが見えています。
「ほんとだ。その向こうに屋根みたいなのも見えるね。ちょっと行ってみようか。」
彼氏は神社仏閣を訪れるのが好きなのですが、地図で見てもそこに神社はありません。
面白そうなので行ってみましたが、どうやらそこは廃神社のようで鳥居はかなり傷んでおり、本殿への石段も雑草が生え所々崩れてしまっています。
それでも本殿迄登ってきましたが、やはりぼろぼろで今にも崩れそうです。
「せっかくだから本殿を覗いてみようぜ。」
朽ちた正面扉の隙間に指を掛け、強引にこじ開けると正面に祭壇が見えました。
「何だ、これは?」
そこには無数の燭台があり、燃え尽きかけた絵付蝋燭が残されています。
そして祭壇の中央にはひときわ大きな燭台に半分程に燃えて蝋を垂らした赤い蝋燭が二本立っていました。
「赤い蝋燭と人魚・・・?」
ふと小学校の頃に読んだ有名な話が頭に浮かびました。
「あれは作り話だろ?それを真似て誰かが偽物を作ったんだよ。」
「誰も来ないこの廃神社に?」
バタン!
いきなり背後で正面扉が閉まりました。
そして暗くなった本殿の中で、祭壇にある二本の蠟燭にいきなりポッと火が灯ったのです。
『真紅のろうそくが灯るのを見た者は海難にあい溺れ死ぬ』
あの話のエンディング。
「うわ~っ!」
彼氏はいきなりダッシュすると正面扉を蹴破り、私の手を握って外へと飛び出しました。
そして車へと駆け戻ると夢中で車をスタートさせたのです。
はたして私達は無事に家へ帰れるのでしょうか?

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「赤い蝋燭と人魚」のお話をまったく知らない人には、なんのこっちゃって感じですかね。
でもこの文字数では、あらすじを説明できませんでした。
このネタはちょっと面白そうなので、文字数制限を外し加筆修正して本投稿へ後日アップしたいと思います。
約束はしませんが・・・・(笑)

返信

ご利用の皆様へ🌱
新しい月となりましたので、お題の更新をさせていただきます( ᴗ ̫ ᴗ )

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【8月お題】

「ニセモノ」「蝋燭」「指」

投稿期間 8/1 0:00〜8/28 23:59

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折角の怪談の季節なので、ホラーにしやすそうなお題を揃えました。「ニセモノ」は「偽物」「偽者」どちらでも行けるようにカタカナになっております🎭

返信やアナウンスがろくに出来ていないせいで、芝阪雁茂さんにバタバタさせてしまいました。そして、綿貫さんも折角書いて下さっていたのに反応出来ておりません。二月続けての不思議親子のお話だったのに申し訳御座いません……
どちらもちゃんと読んでおります。いつもご参加頂き有難う御座います🙇💦

返信

「手を振る」

 七月のとある週末。
 僕と妻、それに二歳になる娘の三人は、神奈川県のとある海岸へやってきた。

 妻と娘は、波打ち際できれいな貝殻を探している。
 私はというと、浜辺にレジャーシートを広げ、海の家で借りたビーチパラソルのつくる日陰の下、ぼんやりとふたりの様子を眺めていた。
 けして家族サービスをさぼっているわけではない。荷物番はどうしたって必要なのだ。

 今日も今日とて猛暑日で、屋外の気温は非常に高かった。
 しかし、海の近くというだけあって、時おり吹いてくる潮風が、汗のにじんだTシャツと肌の隙間を通り抜ける度、天然ならではの気持ちのよい涼しさを感じられた。
 波打ち際の歓声と、潮騒を遠くに聞きうちに、いつしか睡魔が襲ってきた。
 眠気を払うため、何の気なしに見渡した景色の中に、ソレはあった。日常の隅に潜む違和感。

 なんだ、あれ?

 はたしてその正体は、ここからずっと向こう、海に流れ込む細い河に架かった橋の上、そこにたたずむひとつの小さな人影であった。
 その、男か女かもわからない人影は、橋の欄干から大きく身を乗り出すようにしながら、こちらに向かって激しく手を振っていた。
 その動作の激しさが、どこか常軌を逸したように感じられ、僕をひどく不安にさせた。

 酔っぱらいだろうか。
 それとも、テンションの上がった若者だろうか。

 視線を巡らせてみるが、彼(彼女?)の手を振る先に、応えるものは誰もいないように思われた。
 じゃあ、いったい、誰に。

「アナタ――」

 気がつけば、娘の手を引いた妻が、私のすぐそばに立っていた。

「やあ、おかえり。貝殻探しはもういいのかい?」

 妻は、なぜか真冬のプールに入ったかのように青い顔をして、私の問いかけには答えず言った。

「もう帰りましょう? ここにはいたくないわ」

「海は、異界に通じる場所よ」
 
 助手席に座る妻がポツリとつぶやいた。彼女は、この手の話題には博識だ。
 帰り道。都心へと向かう道は渋滞していた。先ほどから娘は、後部座席で寝息を立てている。

「『常世の国』。『ニライカナイ』。古来、海の向こうには、現世(うつしよ)とは異なる別の世界があると信じられたわ」
「その感覚は、なんとなくわかるよ」
 
 海の持つ圧倒的は広さ、深さ。
 生物を育む母なる場所にして、命を奪う恐ろしい場所。
 海への畏れは、誰しもが持つ感覚だろう。

「海に流れ込む、河もそう。その河に架かる、橋もそう。彼岸と此岸、ふたつを分ける境界線。異界へと通じる『境』となる場所――」
「さっきは、なにか『視えた』のかい?」

 不意に帰ると言い出した理由を、僕は彼女に問うた。彼女は黙ってうなずく。

「それってもしかして、橋の上で激しく手を振る誰かのこと?」

 ぶんぶんぶん。
 先ほどの光景が脳裏に浮かび、背筋に冷たい汗が流れる。

「いいえ。その人影は私も見たけど。でも、アナタにも見えたんなら、それは普通の光景ってことじゃない」

 言われてみれば、確かにそうだ。僕に特別なモノは視えないのだから。
 じゃああれは、現実の光景だったのか。
 あんなに異常な感じがしたのに。

「私が視たのは、その人影が手を振っていた先よ。波打ち際にいた私たちの背後。海の沖合いに――」

 腕が。
 腕が腕が腕が腕が腕が。

「無数の白い長い腕が、打ち寄せる波の後ろに視えた。それがね、手を振ってるの。オーイ、オーイって。ゆらゆら、ぞろぞろ、手を振ってたの」

 僕が見た、橋の上で手を振る人影。
 境界線上に立つ人物。
 あれは、海に魅入られた誰かの姿だったのか。

「あら、いつの間に起きてたの? ――ちょっと、やめなさい」

 妻が、後部座席を振り返る。そして、娘を不機嫌な声でたしなめた。
 僕も、バックミラー越しに娘を見た。
 娘は窓の外に見える海に向かって、笑いながらいつまでも手を振っていたのだった。

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