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ミザリー 見たくないけど見ちゃった足の切断

スティーブン・キング原作のミザリー。原作を先に読んでいたので、おおよその流れはわかっていましたが、「このドアの後ろにアニーが隠れてるんじゃないの???」とか「アニーが帰ってくるから早くっっっ!!」とか本当にはらはらしながら映画を見ました。アニーの静と動が入り交じった恐ろしさ、じわじわくる判明する異常さが怖かったのは、さすがだなと思いました。私は原作では、アニーの甘ったるい匂いが強烈に印象に残っていたので、さすがに映画ではそれは感じられませんでしたが、ほぼ密室の中で時間が経過していく中に、自分も入りこんでしまったかのような感覚がこわかったです。そして、ミザリーの中ではなんといってもアニーが足を切断する、あのシーンが有名ですが、あのときのアニーの表情。怒っているとか、笑っているとかそういう表情がまったく感じられない無表情で、足を切断する演技がやっぱり一番いつまでも脳裏に残っています。アニーの新聞の切り抜きによって、アニーの異常性がわかってくるシーンがありますが、そこはやっぱり映画ではわかりにくかったかなというのがあります。過去のことや、ドアに髪の毛を貼付けておいて侵入者が来ていないか確かめたり、そいういう生活の中のこまごまとしたことがあってアニーの怖さが染み出てくるのだと思いますが、そこまで描ききれていない気はしました。ひとえにキャシー・ベイツの演技がすごいということでしょう。閉ざされた空間に助けもなく一人でいる設定だけでも見る人に恐怖を与える映画だと思います。