イベント・ホライゾン SF作品としても素晴らしいホラー映画

SFホラーと言われるカテゴリの作品に分類されるかと思います。
かつて海王星付近で消息を絶った深宇宙探査船イベント・ホライゾン号が突然姿を現し、救助に向かった乗務員が船の中で体験する恐怖を描いた作品です。

いわゆるワープ航法を試みた結果、宇宙船が次元の先にある「地獄」に繋がってしまい、かつての乗務員は全て惨たらしく殺されてしまうのですが、
救助に向かった人々も、襲いかかる地獄からの使者によって次々と殺害され、途中からは数分置きに恐怖描写がバンバン流れます。
ただ、宇宙船の中という日常では体験し得ない場所が舞台なので、現実感が無く、思ったほど恐怖は感じません。
絶対に自分の周りでは起こりえない内容なので、第三者として安心して観られるといった感じです。

とはいうものの、スプラッター、ゴアシーンの全開ですので、ホラー系の映画に慣れていない人は要注意の映像もあります。
特にワープ中だけ唯一途切れていた航海記録映像が、終盤に見つかる場面が、かなりやばいです。
この映像で、乗務員に何が起こったのかが明確になるのですが、乗務員が阿鼻叫喚をあげ、地獄からの異型のナニカが次々襲いかかっていく映像は、腰が浮き上がるほど驚きました。

作品は、1997年に制作された古いものですが、今見ても映像はとても素晴らしく、迫力があります。
また、俳優陣も豪華で、後のマトリックスのモーフィアスを演じるローレンス・フィッシュバーンが救助船の冷静沈着な船長役を演じていたりするので、必見です。
SF作品としても非常にクオリティの高い作品に仕上がっていると思いますので、(ホラーにある程度の耐久力のある人であれば)SFファンの方にも是非、見てもらいたい作品でもあります。