ゾンビ大陸 アフリカン スローライフなゾンビ達

最近は腐ってるのに活きのいいゾンビが出てくる映画も多いんですが、本作に登場するのは原点回帰のスローライフなゾンビ達。重苦しくじわじわ真綿で首を絞めてくるような恐怖感。正統派のゾンビホラーが好きならきっと御眼鏡に叶うのではないでしょうか。
加えてゾンビ映画史上初?かどうかわからないけど、舞台をアフリカの荒野や砂漠に設定してるのも面白いね。過酷な自然が更に脅威となります。水も食料も弾薬もない。車も直ぐに壊れちゃう。これだけでもベリーハードモードです。眠ることもできないですよ。
VFXもなかなか頑張ってます。開幕登場する足がアカンことになってるゾンビで、まず「おっ?」となりますね。本作のゾンビのチャームポイントは、ちっちゃく収縮した黒目です。そしてゾンビ映画でかなり重要な「お食事」のシーンも申し分なし。しかし暑いから直ぐに傷むだろうし臭いとか大変そうだなぁ。
強いて苦言を言うなら、若干「それ要る?」っていう描写が多い気がする点。例えば、ブライアンがゾンビに噛まれた母親から赤ちゃんを受け取るシーン。この赤ちゃんも結局直ぐに他の人に預けちゃうしね。ドラマの一つとしては面白いんだけど、本作の流れの中では蛇足だと思いました。
あと、せっかくゾンビの襲来が把握できるトラップ用意したんだから二人とも寝ちゃダメだろ!ってのは思わず声に出して突っ込んじゃいましたね。
まあ疲れてたんだね二人とも。
ラストもちょっと賛否両論分かれるかな~。絶望の中に一筋の光の見える結末なのですが、確かにご都合主義な気はする。
それでもゾンビ映画を愛してやまない人にはバッチリオススメできる内容です。何か一つ輝くものがあれば、それだけで十分鑑賞の価値ありですね。きっと記憶に残るゾンビ映画になると思います。