呪怨 白い老女 マンネリズム

シリーズモノの及第点は、マンネリズムな“飽き”をどう“お馴染みの面白さ”に染めてゆくかがカギだろう。
映像作品なら尚更、文庫本のように読者の想像力に頼る部分が大きく減少するので飽きのリスクは高くなる。
それを数時間という短い映像でどれだけお馴染みの面白さを出せるか、且つ多くのスパイスを視聴者が掴めるかにより作品の批評は分かれる。
呪怨でのお馴染みの面白さは洋ホラーさながらの瞬間的な恐怖と邦ホラーの肌寒くなるような実態の無い怖さの絶妙なバランスだろう。
そこにお馴染みの演出やキャラクターがお馴染みの家でお馴染みの恐怖に直面することが作品の魅力をさらに上げる。
今作品はと言うと…個人的には妥協点にも届かない出来だった。
明らかに飽きのマンネリズムだからだ。
恐怖シーンも露骨な部分が多く「はい次来るね」と怨霊の出現が容易に想像できる演出もどうかと思う(笑)
物語全編中、核心に迫る部分は本当につまらなかったがサイドストーリー的な部分は割と怖くて楽しめた。
だけどバスケットババァの存在で全てパーw
ホラー映画見て爆笑したのは今回が初めてだよ(笑)
俊雄くんもゲスト出演的な感じがして、物語全編に絡んでない分笑いを誘う存在でしかなかった。
呪怨シリーズは原作が小説だが、その恐さを映像作品に充分活かしきれてない感は否めない。数時間という短い映像の中で小説の怖さを余すことなく出す事自体難しいのかもしれない。
呪怨を知らない人は、この作から見た方が良いかもね。