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ザ・ホード 死霊の大群 オススメ致します

警官仲間のマルクをマルクディ兄弟という黒人ギャングに惨殺され復讐を誓った警官達は手下をリンチして居所を聞き出す。完全武装をしたメンバー達がマンションの最上階にあるマルクディ兄弟の部屋にいざ突入!と思いきやさっそくメンバーの一人が撃たれて死んでしまい全員取っ捕まり危機一髪である。すると少し前にギャングに殺された謎の男が甦り襲いかかってきたではないか!そいつは雨のような弾丸を浴びてもなかなか死なないのだが弱点が頭らしく、頭を撃つとようやくおとなしくなった。今のは何だったのかなーと思っているとマンションの周囲も内部も死霊の群れで溢れかえっているからさぁ大変!敵対しているもの同士で一体どうやってこの危機を乗り越えるのだろうか…
フレンチホラーという事で、とんでもないキチガイが出てくるとか残虐さが凄いとかそういうのに期待してしまうと肩透かしを食らってしまうかもしれません。
派閥としてはロメロ系統のノロノロゾンビではなくて今時の走るゾンビなんですが、人間の根底にあるドロドロした心理を描くとか黒人と妊娠した女性は強いとかロメロに対する敬意は随所に感じられましたのでゾンビ好きならそこそこノれるんじゃないですかね。
フランスは移民問題を抱えているからなのかやたらとマルクディ兄弟が「チェコ人を食っちまった!チェコ人を食っちまったよおぉぉ!」とか「俺はナイジェリア人だぞ!ナイジェリア人なんだぞ!!」とか言ってるのにクスッときましたが「そういうのいれんなクソが!」と思う人もいるかも。政治と宗教の話は人を選びますからね。
死霊の大群と銘打ってるだけあって数も多いしメイクも手抜き無しですが、何よりも輝いてたのはマンションに住むベトナムでブイブイいわしてたという元軍人のキチガイおっさんですね。あの人は良かった!黒人ギャングがいい人に見えてくるんですよね、おっさんがガチキチすぎて。このトキメキはテキサス・チェーンソーのホイト保安官に抱いたトキメキと同じかもしれません。イッてるおっさんには惹き付けられる何かがあります。
フランス語って耳馴染みが良すぎて眠いときに観ると夢の国に連れ去られてしまうと思うので観るなら眠気が一切無いときをオススメ致します。