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フェイクドキュメントホラースラップスティックコメディ映画の超大作。
怪奇実話作家小林雅文が体当たりで挑むゼロ年代最高のナンセンスギャグコメディの登場だ。
冒頭から登場する石井順子のキレ芸に若干引き気味になる小林。それも仕方が無い。なんせ彼女は禍具魂に魅入られた選ばれし人間なのだから。
言い方を変えればまさに神懸かり、いや常にそのテンションを維持する彼女には「神懸かりが尾を引いた」の称号がまさにぴったりだろう。ただしその能力が高すぎて近所の人が死んじゃったりするが、それも彼女に「ああ何でそんな言い方ができるんだ!」と凄まれれば笑って許してあげざるを得ない。
そんな彼女と対面を張れるのはひとりだけだ。そう、ただのキチガイ(近所の人談)堀光男である。
彼はアルミホイルを全身に纏ったパリコレも失神もののいでたちで電波ミミズの危険性を知らせるため東奔西走する使命感に燃えた人物だ。そんな熱い思いに動かされた小林は堀に同行を頼み込み、長野の山奥にある下鹿毛村の跡に向かう。遂に実現する石井と堀の頂上決戦。笑いのボルテージは最高潮に達する。
負けたほうは死あるのみという禍具魂を巡る笑いのバトルステージに上がった者達の運命やいかに!? 果たして最後に生き残るのは誰か!?
最後まで画面に目が釘付けになること受け合いの痛快ムービーだ。主人公の男が劇団☆新感線の村木仁だった。もうそれだけで少し笑ってしまった。
舞台の上ではあんなにおふざけしたりで面白い人が、一回も笑わずこんな怖そうな映画に出てるんだもの。