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オーディション 三池崇史、2000年の作品。

序盤ホラーなのかサスペンスなのか全くわからないぐらいそういった要素がないので、恐怖シーン目当てで観るとスロースターターもいい所で、正直退屈でしょう。
ただ個人的にはどこまで前置き丁寧に描くんだという監督の心意気にやられ、正直ホラー映画である事をすっかり忘れてしまうぐらい話がわかりやすくて良かったです。
ただ題名が”オーディション”というのは微妙ですね、主人公と女が出会うきっかけなんですけど、オーディションにする必要性がよくわからない。
むしろ自分の結婚相手をオーディションで見つけるなんてさすがに不自然です、別に他の方法で良かったんじゃないですかね。
しかもその方法を勧めた友人が勧めておいて何故かやたら主人公に注意するように促しているのがよくわからないんですよ、主人公の様子が明らかにおかしくなってしまったのなら分かるんですけどそういう訳でもないですからね。
女が気に食わないのかもしれませんが、実質その友人はオーディションで会っただけなので女が危険かどうかなんて分かるはずないんですよ。
なんか変な前フリ作ってるなあと思ってしまいました。
ただ女が何故ああなってしまったのか、生い立ちや境遇みたいなものはしっかり描けて分かりやすかったです。
最後はもう一切謎を残さないですからね、考えさせるというよりは観客を納得される事に力を入れてる映画です。
終盤の暴力シーンですが、そこそこ痛いかもしれませんね。
ただ正直三池監督なら”殺し屋1”の方がキツいですし、世界レベルで考えればもっと残酷なのはいくらでもあります。
視覚的な部分より”キリキリキリ”という擬音が肝なんですよね、ミステリアスとグロテスクの中間を上手く行けていて、なんとも気持ち悪かったです。
そういう味を出す事に関してはこの監督は凄いです。