ジョージ・A・ロメロの傑作「ゾンビ」です。
日本で公開された時はダリオ・アルジェントの編集バージョンでしたが、後にジョージ・A・ロメロの完全版が出されました。
突如死体が蘇るという原因不明の出来事にアメリカは崩壊の危機にありました。人を食うゾンビに逃げる人間。ゾンビを撃ち殺すスワット隊員。テレビで対策を話す科学者。
この設定から物語りは始まります。そして一緒に逃亡することになったスワット隊員二人と恋人同士二人の合計4人のゾンビからの逃亡の話です。
この作品以前にゾンビ映画はありましたが、基本が墓場から蘇り、人間を襲うというパターンで、いわゆる完全なホラー映画お決まりの設定でした。
この「ゾンビ」という作品は、ゾンビVS人間のアクション要素も大きく取り入れています。特に廃墟となったショッピングセンターの中に潜入しありふれる商品の中で生活をするシーン
は最高です。しかしながら、このショッピングセンターがゾンビ狩をしながら略奪を繰り返す暴走族グループの標的にされるという皮肉な面もあります。
またこの作品ではトム・サビーニが特殊メイクで今までに無い強烈なシーンを表現し、観客の度肝を抜きました。最後は行く先の見えないエンディングでした。
この作品が現在のゾンビ映画の基礎になっているといっても過言ではありません。
私が今でも思い出されるシーンは、前半にある一般市民の銃によるゾンビ狩りのシーン。後半にはいるとショッピングセンター内での贅沢三昧の生活シーンなど。実際にこんなことが
起きたら、誰もやりたいだろうな?と思えるシーンです。
公開当時はゲテモノ映画的に評されていましたが、この映画は間違いなく名作です。
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