ミスト 視界ゼロの中忍び寄る恐怖

この映画は1メートル先からの視界を奪い、見えない恐怖を与えてくれます。
視界を奪う正体は霧で、タイトルのミストはこの霧を指しています。
夜の闇で右も左もわからない状態とは違い、明るくて見えているのに見えないという状況が恐怖心を駆り立てます。

物語の舞台は町のスーパーマーケット。
急に辺りに霧が立ち込め、真っ白な世界に包まれます。
駐車場に停めた車も見えず、外に出た買い物客は霧の中の「何か」に襲われます。
小さなスーパーに閉じ込められたパニックも合わさり、自分もその場に居合わせているような感覚に襲われました。
この状況では店内に留まるしか生きる術はありません。
しかし、いつまで続くかわからない焦りも混じります。

そんな時、店内に残った住民の1人が洗脳を始めます。
あれは悪魔の仕業であると訴え、自分に歯向かう人も同じ悪魔だとして生存者達を先導します。
このシーンはまさに魔女狩りです。
「溺れる者は藁をも掴む」と言うように、信仰のなかった人が簡単に悪魔を信じ、神を求めたのには生々しい恐ろしさが出ています。

店内で起こっている人間の恐怖と、外に潜むモンスターの恐怖。
まさに究極の2択です。
どちらを選択しても命がある保証はほぼゼロ。

ストーリー後半にはモンスター達が表れた理由や謎が解明されますが、その時点まで生き残っている生存者はごくわずか。
モンスターパニックに近いですが、すぐそこまで迫っているのに見えないという、新ジャンルのホラーです。