0:34 レイジ34フン 日常の中に突如訪れる恐怖

飲み過ぎはほどほどにしましょう。まあ普通は死にませんが。

誰もが日々当たり前に使ってる地下鉄駅構内。ここに閉じ込められた主人公が、謎の殺人鬼に追い詰められる・・・という非常にシンプルなお話です。地下鉄絡みというと、クライヴ・バーカーの『ミッドナイト・ミートトレイン』辺りが一番に頭に浮かぶかな。シチュエーションは違うけど、都会の死角に閉じ込められる流れは『P2』に近いかな、とも。日常の中に突如訪れる恐怖。駅構内の明るさとその外に広がる闇のコントラストもまた良し。

結局謎の殺人鬼の正体が、地下で繋がってた病院で産まれた奇形というかミュータントというか、ってのでかなりリアリティが無くなるのはちょっと残念なんですけどね。見た目は『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラムというか、汚れたスケキヨというか。弱そう。こいつが手術服身にまとっておにゃのこを虐めるシーンは結構笑えますが。

しかしこの殺人鬼が登場するまでの展開はホント良い感じに怖いんですよ。焦点の合わない後ろにチラッと人影が映ったりするのとか、撮ってる側もホラー映画大好きなんだな、というのがよく解る。グロ描写もそこそこ頑張ってる方かな。ラストでこのスケキヨさんが死ぬ場面はちょっと草生えます。手術シーンあたりはもうちょいグロ頑張ってくれたら更に評価上がったかも。

といった感じで、大きく殻を突き破った作品ではありませんが、そこそこ出来は良い作品だと思います。