CUBE 出口の見えない迷宮の恐怖

ゲームの中でのダンジョンは、魔物も出てくるし、ボスキャラもいるし、でも最後は主人公もハッピーにそこから抜け出せるものですが、迷宮は違います。そういった意味では、久しぶりに、かなりゾクゾクさせられた映画でした。

ホラーとしてのグロさもしっかり入っていますが、そんな事よりこの映画は、もっと違うところに恐怖を持って行っています。物語を言葉にすると単純で、数人の男女が、理由のわからないままに謎の部屋に閉じ込められて、その部屋はハッチを通して同じ大きさの部屋にたくさん繋がっていて、罠なんかもたくさんあって、それでも出口を目指すという話です。やはり単純ですよね。でも、その単純さが逆に物語へ飲み込まれて行く要素になっています。ハッチを抜けた先に何があるのか、観ている方も手に汗握りながら、いつしか自分もそこにいるような感覚になったりしてきたら、楽しさも倍増です。

ここで怖いのは、怪物でも幽霊でもなく部屋です。部屋が生き物のように思えてきます。罠を抜けて、段々と人が死んでいって、本当にたどり着けるかどうか分からない出口を目指す。多少の謎解き要素もあり、人間関係の善悪も描かれていて、死亡フラグもしっかり立って、ホラーとしては、一つの代表作に思います。流れを考えると、これが『SAW』にも繋がったのかなとも思ってしまいます。

そして、実はこの映画は映画、私が想像するにかなりの低予算で出来ていると思うのです。凄いです。お金がなければ面白い映画を作れないわけではなく、やっぱり発想が大切なのだと思い知らされました。