仄暗い水の底から 怖いけど切ない母子のおもい

後味どこ映像や音声で脅かすような映画ではないけれど、とにかく切なくてどこかぞわぞわとした怖さが魅力の映画です。か薄暗いイメージのあるマンションに引っ越してきたシングルマザーと子供。新しい環境に希望を膨らませてというよりは、不安と心細さいっぱいでの新生活のスタートを切ります。

それから私が女性だから余計だとは思うのですが、母親の必とにかく生きていくために必死に生活をする母親とすれ違う子供。それだけでも寂しいのに子供の前には少しずつ恐ろしい何かが現れ始めて・・・。

個人的には映画の中に流れている空気が、まず怖いと感じました。晩秋の黄昏時とでも言ったらいいのでしょうか?独特の雰囲気があってまだ何も起こっていないのになんとなく落ち着かない感じが良く出ていて楽しめます。死さや子供を思うからこその厳しい言動、焦燥感、そして最後の悲しい決断には恐ろしさよりも悲しさで胸が締め付けられるようでした。正直にいってホラー映画で泣かされるとは思いませんでした。が良いホラー映画は無いとは思いますが、本当にやりきれなくて後味は悪いです。

しかしながら、実際にありそうなどろどろとした現実感のあって楽しめるホラー映画とおすすめします。