とにかく、隙間という物が怖くなりました。
何気なく鏡の隙間からのぞく背後の暗い部分など、そういう部分につい目をやってしまう・・・
そんな気持ちにさせられました。
最初は妊娠中に見ようとしたのですが、もう観たという人に、
「これは妊娠中にはお勧めしないよ・・・」
と言われてしまったので、出産後しばらくしてからようやく見ることができました。
この映画を見た後は、しばらく指の間から向こう側を除く気分にはなれませんでした。
黒い眼の、裸の子供が見えてしまうような気がして。
日本のホラー物独特の、静かで湿度の高い感じのする恐怖です。
主人公に実際に危害を加えられているというシーンが、実は少ないということに気が付いたのは、観終わってから随分経ってからでした。
それでもこれだけの恐怖感があるというのは、良いと思います。
ただ単に、血やグロテスクな映像で驚かせて、悲鳴でキャーキャー騒ぐだけのアメリカ的なホラーとは違った感じの余韻も楽しむことができました。
主人公の前に、彼らが現れてきた意味なども考えると、なかなか奥深いストーリーなのかもと考えさせられる部分もあります。
全体的に薄暗い画面の中で、いつの間にかいる亡霊たちの影には、やはり恐怖とともに悲しい物も感じさせます。
世界中でヒットしたといわれ、続編も沢山出てきましたが、やっぱり一番観ててホラー的な楽しさを感じさせるのは、この第一作目の『呪怨』なのではないかな、と改めて思います。
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