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蝋人形の館 売りはパリス・ヒルトンだけじゃありません。

聖飢魔IIの歌にも同名のものありますが、いかにもホラーなタイトルがB級っぽくて大好きです。

『肉の蝋人形』という古典作品同様、チャールズ・ベルデンの戯曲が原作ですが、ストーリーはほぼオリジナルと思われます。

主人公を演じるのは、ドラマ『24』でブレイクしたエリシャ・カスバート。

その親友としてパリス・ヒルトンが出演しているというのがこの作品の最大の売りではありますが、他にも見所はあります。

まずは冒頭で出てくる、親に虐待されているっぽい双子。

そして、主人公も双子の兄妹です。

普通この手の作品だと、気になっているカップル未満の男女が主人公として最後まで生き残るのですが、この作品は違います。

仲のよくない双子の兄妹に妹の彼氏、兄の悪友、妹の親友とその彼氏という、いかにも調和の取れていないメンバーが、ほぼ予想どおりの順番で殺されていきます。

主人公以外は完全に殺され要員!

そこにリアルな蝋人形が絡むことで、グロ方面の描写もバッチリ!

といっても、血が飛び散るスプラッターではなく、「痛いだろうなぁ」と顔をしかめる系なので、グロいのが苦手な方でも大丈夫かと。

最後は双子v.s.双子という珍しい対決と、蝋でできた建物の炎上というクライマックスが待っている上、ラストで粋なツイストまであります。

前半、一人目が殺されるまで若干時間がかかるところが難点ですが、謎のトラックや森の中の動物の死体など雰囲気はいい感じです。

途中の映画館で上映されている作品が『ジェーンに何が起こったか?』なのも、意味深でした。

謎解きの楽しさはほとんどありませんが、友達と一緒に見るには適度な刺激があるので、ホラー入門作品としてはおススメの1本です。